東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は131円安の2万2843円と8日ぶりに反落しました。東証2部指数や新興市場のマザーズ指数も下落しましたがTOPIXやJPX日経400は上昇と主要指数は高安まちまちでした。昨日の米国市場で主要指数が下落したことを受け日経平均は20円安の2万2953円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後に下げ幅を広げると9時半過ぎに一時117円安まで下落しました。やや持ち直して前場を81円安で終えた日経平均は後場に入っても軟調な推移となり引け間際に146円安まで下落すると結局131円安と1日の安値圏で取引を終えました。東証1部の売買代金は3兆3795億円まで膨らみました。
東証33業種は食料品や精密機器、空運業、その他製品、水産・農林業などの21業種が上昇しました。一方で石油石炭製品や鉄鋼、非鉄金属、ガラス土石製品など12業種が下落しています。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップの任天堂(7974)が2%近く上げたほか、NTTドコモ(9437)、トヨタ自動車(7203)、KDDI(9433)、エーザイ(4523)は上昇しました。一方でソフトバンクグループ(9984)、キーエンス(6861)、ソニー(6758)、ファーストリテイリング(9983)、日立(6501)は下落しています。
材料が出たところでは7-9月期の決算が増収増益で営業利益が前年同期比4倍以上に増加するとともに今期の業績予想を上方修正した富士通(6702)が8%近い大幅高で年初来高値を更新しました。業務用ヘア化粧品のトップメーカーのミルボン(4919)も好調な7-9月期決算が好感されて7%近く上昇しました。一方で7-9月期決算は大幅な増収増益となったものの材料出尽くしと受け止められたNEC(6701)は6%近い大幅安となっています。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は8日ぶりに反落しましたがTOPIXは上昇とまちまちでした。今夜の米国市場では連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表、明日のお昼頃には日銀の金融政策決定会合の結果発表と重要イベントが続きます。今夜のFOMCでは利下げを発表することがほぼ確実視されていますが、焦点は年内の再利下げを示唆するのかどうかです。もし年内の利下げ打ち止めが示唆された場合には米国株が調整する可能性もありそうです。また、明日の日銀の金融政策決定会合では追加金融緩和が見送られるとの事前報道もある一方で、追加金融緩和に動くのではとの見方も市場関係者の一部にあり日銀の対応が注目されます。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)