【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 27025.88  △23.90 (10/17)
NASDAQ: 8156.85  △32.67 (10/17)

1.概況

米国市場は決算を好感した買いで小幅反発となりました。30ドル高でスタートしたダウ平均は110ドル高まで買われたあと上げ幅を縮めると昼前にマイナスに転じましたが、31ドル安で下げ渋るとまもなくして持ち直しその後は小幅高で堅調に推移しました。結局ダウ平均は23ドル高の27,025ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も32ポイント高の8,156ポイントとなっています。

2.経済指標等

先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比4000件増の21万4000件にとどまり市場予想ほど悪化しませんでした。一方で10月の米フィラデルフィア連銀製造業景況指数は5.6と前月から低下し市場予想を下回りました。9月の米住宅着工件数も年率換算で前月比9.4%減の125万6000戸となり市場予想を下回っています。さらに9月の米鉱工業生産指数も前月比0.4%低下し市場予想を下回ったほか、設備稼働率も77.5%と前月から低下し市場予想を下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちヘルスケアや不動産、コミュニケーション・サービスなどの10業種が上げました。一方で情報技術が下げています。

4.個別銘柄動向

動画配信大手のネットフリックス(NFLX)が決算で1株利益や契約者数の伸びが市場予想を上回ったことで2%以上上げました。また、決算で1株利益が市場予想を上回ったモルガン・スタンレー(MS)も1%を超える上昇となったほか、同じく決算で1株利益が市場予想を上回った機械のハネウェル・インターナショナル(HON)も2%を上回る上昇となっています。さらに機械設備のドーバー(DOV)も決算が市場予想を上回る増収増益だったことで6%近く上げています。一方でIBM(IBM)が決算で売上高が5四半期連続で減収となり市場予想も下回ったことで5%以上下げ、ダウ平均構成銘柄で下落率トップとなっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%高い1.75%となりました。ドル円は108円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場が小幅ながら反発したことから堅調なスタートが予想されます。利益確定の売りが出やすいなかで堅調さを維持し日経平均が節目の22,500円を回復できるかが引き続きポイントとなりそうです。また、本日は日本時間の11時に中国の7-9月期のGDPが発表される予定で注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)