東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は205円高の2万1597円と7日続伸しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数、マザーズ指数なども総じて上昇しました。

ドル円が107円台半ばまで円安に振れたことを受けて日経平均は74円高の2万1446円と続伸して寄り付きました。日経平均は寄り付き直後にやや上げ幅を縮める場面も見られましたが、その後は堅調に推移して122円高の2万1514円で前場を終えました。後場に入っても上げ幅を広げた日経平均は13時過ぎに227円高と高値をつけるとその後はやや伸び悩みましたが、円安進行などを支えに堅調に推移し205円高と高値圏で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆7371億円と約1か月ぶりの活況でした。

東証33業種は不動産業とその他製品を除く31業種が上昇しました。中でも鉱業や証券商品先物は4%超の上昇となりました。他にも銀行業や石油石炭製品が大きく上げています。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちとなりました。売買代金トップのリクルートホールディングス(6098)が横ばいとなったほか、三菱UFJフィナンシャル・グループ (8306)やトヨタ自動車(7203)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)、ソニー(6758)、みずほフィナンシャルグループ(8411)が上昇しました。中でもトヨタ自動車は同社の想定為替レートを上回る水準でドル円が推移していることなどが好感されて2.4%上昇し、年初来高値を更新しました。また、アップル(AAPL)が日本時間11日未明に発表した新型iPhoneにカメラが増設されたことを受けてイメージセンサーの需要増加期待から買いが入ったソニーは1.3%上昇しました。一方で任天堂(7974)やソフトバンクグループ(9984)、ファーストリテイリング(9983)、第一三共(4568)は下落しました。

その他材料が出たところではドラッグストアチェーンのスギホールディングス(7649)が、外資系証券が調剤事業がドラッグストア業界で勝ち抜くための強みになるとして投資判断を最上位に引き上げるとともに目標株価を従来の5,700円から6,400円に引き上げたことを受け2.1%上昇しました。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日本市場は、連日の長期金利の上昇や107円台後半まで進んだドル円を好感した買いが優勢となりました。また、10日に華為技術(ファーウェイ)が米政府への訴訟を一部取り下げると発表したことや、米国による華為技術(ファーウェイ)への制裁緩和などを条件に中国政府が米農産物を購入する方針だと報じられたことなどから米中貿易協議の進展期待が高まっています。日経平均が7営業日続伸し利益確定売りも出やすい状況の中でさらに上値を追えるかが注目されます。

(マネックス証券 プロダクト部)