東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は113円高の2万1199円と続伸しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数なども上昇しましたが、マザーズ指数は小幅に下落しました。

米中が貿易協議再開で合意したことや良好な経済指標を好感した米国株高を受けて日経平均は115円高の2万1201円と続伸して寄り付きました。その後ドル円が107円台で推移していることなどを支えに日経平均はじりじりと上げ幅を広げると11時に155円高まで上昇し、前場を126円高の2万1212円で終えました。後場に入ってしばらく2万1200円を挟んでもみ合っていた日経平均は引け間際に75円高まで上げ幅を縮める場面もありましたが結局113円高で取引を終えています。東証1部の売買代金は2兆901億円でした。

東証33業種は機械や卸売業、輸送用機器などの17業種が上昇した一方で、電気・ガス業や情報・通信業、倉庫運輸関連などの16業種が下落しました。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちとなりました。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が2.6%下げたほか、ソニー(6758)や東京エレクトロン(8035)、楽天(4755)が下落しました。中でも楽天は携帯電話事業の本格開始を2020年春に延期すると報じられたことから5.2%安となりました。一方でファーストリテイリング(9983)や任天堂(7974)、トヨタ自動車(7203)、KLab(3656)、三菱UFJフィナンシャル・グループ (8306)、キーエンス(6861)はそれぞれ上昇しました。

その他材料が出たところでは、積水ハウス(1928)が5日に発表した2019年2-7月期決算が大幅な増収増益だったことに加えて、自社株買いを発表したこともあって4.8%高となっています。マザーズ市場では、名刺管理サービスのSansan(4443)が7.9%安と大幅に下落しました。人材サービスのリクルートキャリアが内定辞退率予測の販売について行政指導を受けたことから、個人情報の管理が今後厳しくなりコスト負担が増えるのではとの懸念から売られました。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日本市場は米国株高や円安基調を支えに上昇しました。米中貿易協議について10月初めの開催が合意されたことや、5日に発表された米ISM非製造業景況感指数などの経済指標が市場予想を上回ったことから景気減速への過度な懸念が和らいでいます。本日は21時半に米雇用統計が発表されます。また、スイスで開催される討論会でのパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言内容も注目されます。

(マネックス証券 プロダクト部)