東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は84円安の2万620円と反落しました。TOPIXやJPX日経400も下落しましたが東証2部指数やマザーズ指数は上昇しました。先週末の米国市場が高安まちまちで支援材料になりにくいなか、日経平均は78円安の2万625円と小幅に反落して寄り付きました。直後に90円安まで下落し安値をつけた日経平均は、その後下げ幅を縮めて50円安の2万653円で前場を終えました。やや下げ幅を広げて後場を迎えた日経平均は狭い値幅の中で軟調な推移を続け、84円安と本日の安値圏で取引を終えました。東証1部の売買代金は1兆3299億円と約5年半ぶりの低水準でした。

東証33業種は海運業や非鉄金属、その他金融業、保険業の4業種を除く29業種が下落しました。中でも鉱業や陸運業、水産・農林業、倉庫運輸関連は1%以上下落しました。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちとなりました。売買代金トップの任天堂(7974)が0.2%上昇したほか、東京エレクトロン(8035)や安川電機(6506)、キーエンス(6861)、武田薬品工業(4502)が上昇しました。一方でソフトバンクグループ(9984)やファーストリテイリング(9983)、トヨタ自動車(7203)、ソニー(6758)、ファナック(6954)は下落しました。中でも産業用ロボットのファナックは足元の買い戻しの反動もあってか0.5%安となっています。

その他材料が出たところでは、30日に発表された7月の鉱工業指数統計で半導体市況の底入れ期待が高まったことから東京エレクトロンやアドバンテスト(6857)、SUMCO(3436)などの半導体関連株が続伸しました。中でもアドバンテストは一時2.2%高となり12年ぶりの高値をつけ、終値でも1.7%上昇しました。一方でディー・エヌ・エー(2432)は、8月29日に配信を開始したゲームアプリ「ポケモンマスターズ」の売上の出足が鈍いとの見方から売られて9.3%下落しました。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の米国市場がレイバーデーで休場なこともあり、日本市場は様子見姿勢により薄商いとなりました。米国による対中追加関税は1日に予定通り発動され、中国も即座に報復関税を発動したことから貿易摩擦の長期化による景気減速が懸念されています。こうしたなかで今週は米ISM製造業景況感や雇用統計などの重要経済指標の結果が注目されます。

(マネックス証券 プロダクト部)