前回のコラム「基本数値足で見る米ドル/円相場」では、9週足の観点からドル円相場を整理しました。

先週まで17陰連と基本数値での陰連数による反応は、下げ時代継続か否かを想定するうえで極めて大事になります。しかし、8月23日、26日の下落は危惧すべき点も多かったのです。

【図表1】米ドル/円(日足)
出所:筆者作成

8月26日104.439円は下げ三波動構成変化日、V計算値に見合うものとなり、8月27日現在転換線を戻したこと自体は評価できます。しかし、2019年1月安値、2018年3月安値を割り込んでしまっています。

従って、2018年3月安値から10月高値までを第二波動とする下げ三波動、2019年1月安値から4月高値までを第二波動とする下げ三波動もまた極めて大事となります。

8月1日までの上昇を第二波動とする下げ三波動構成変化日と、これらがほぼ重なってくる9月第一週までの変動、そして以降の方向が極めて大事になっています。

1月安値から4月高値までを第二波動とする変化日は、9月2日、17日、10月3日です。9月2日は9月5日と同じ9月第一週、10月3日は10月2日と1日違いですから、重なる変化日としてよいものとなります。

【図表2】米ドル/円(日足)
出所:筆者作成
【図表3】米ドル/円(日足)
出所:筆者作成

2018年10月高値までを第二波動とする下げ三波動構成変化日は、9月4日があり、これもまた9月5日と1日違いの9月第一週となります。

9月第一週は9月2日、4日、5日が変化日として意識されますが、この中では9月5日を重視せざるを得ません。

9月5日は8月26日安値から9日目、8月1日高値から26日目です。仮に8月1日と26日のレンジで推移するならば、この変化日から確実に基準線の受動的な下落と転換線の受動的上昇が起こるからです。

上昇時代は程遠い

さて、8月26日安値は一旦の下げ止まりの可能性は示唆するものの、これを底と見なすのは早計であり、日足、週足、月足いずれも好転は極めて困難です。

また直近の重要変化日は、高値からの一巡環(676日)として7月23日、8月9日がありましたが、8月26日安値はこれらを割り込んでしまっています。

また8月26日安値からの反発力も、今日8月27日の段階で26日高値を超えるものになっていないので、底打ち後の現れ方と見るのは困難です。

9週足、26週足、9ヶ月足、26ヶ月足いずれも、好転を探る位置でさえないことは肝に銘じつつ、9月5日までの変動に臨んでください。

103.7円近辺の計算値はやはり今後も大事と見ます。

目先の日足転換線割れは下げに直結するものとなりますが、より下げが強調されるのは計算値割れからとなるでしょう。

現時点では下げる相場との確信はありませんが、9月第1週からの上昇相場もまたまず考えにくいのであります。

 

※本文ならびにチャートの時間軸は取引日で作成しています。