東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は92円高の2万1709円と3営業日ぶりに反発しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数、マザーズ指数なども上昇しました。

前日の米国市場でダウ平均が続伸したことやドル円が108円台後半まで円安に振れたことを受け、日経平均は65円高と3営業日ぶりに反発し2万1681円で寄り付きました。寄り付き後急速に上げ幅を広げて一時176円高まで上昇した日経平均は、その後も堅調に推移し146円高の2万1763円で前場を終えました。お昼休みの時間帯に日銀の金融政策が現状維持されるとの発表を受けてやや上げ幅を縮めて後場を迎えた日経平均は、一時49円高まで上げ幅を縮小しましたがその後徐々に持ち直し92円高の2万1709円で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆850億円と8営業日ぶりに活況の目安である2兆円を上回りました。

東証33業種は電気・ガス業や電気機器、倉庫運輸関連などの26業種が上昇した一方、その他金融業や情報・通信業、パルプ・紙などの7業種が下落しました。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は、ほとんどが上昇しました。ルネサスエレクトロニクス(6723)が5%上昇したほか、キーエンス(6861)、任天堂(7974)、東京エレクトロン(8035)、ファーストリテイリング(9983)、トヨタ自動車(7203)、ファナック(6954)、アドバンテスト(6857)が上昇しました。中でもファナックは、29日に発表した2019年4~6月期決算が前年同期比で減収減益となり2020年3月期の業績予想を下方修正したものの、主力であるロボット事業の受注改善が好感され3.1%上昇しました。また、アドバンテストは24日の決算発表以降上昇が続いており本日も3%超上昇して年初来高値を更新しました。一方で売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)やソニー(6758)は下落しました。

その他材料が出たところでは住友林業(1911)が本日13時に発表した2019年4~6月期決算で、営業赤字だった前年同期から営業黒字に転じたことから一時8%高まで上昇し終値でも1.9%高となりました。また本日14時に決算発表を行った味の素(2802)は、2019年4~6月期の純利益が前年同期比で増益となったうえ2020年3月期の通期予想に対する純利益の進捗率が33%と好調だったことから発表後に急伸し6.8%上昇しました。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日経平均は、円安を受けて92円高と3営業日ぶりに反発しました。日銀の金融政策決定会合の結果はおおむね現状維持となり、延長が期待されていた政策金利のフォワードガイダンスについても2020年春ごろまでという内容に変更はありませんでした。1日未明に結果が発表される連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて様子見姿勢が強まる中、本日の引け後に決算が発表されたZOZO(3092)やソニー、任天堂などの明日のマーケットの反応が注目されます。

(マネックス証券 プロダクト部)