【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 27192.45  △51.47 (7/26)
NASDAQ: 8330.21  △91.67 (7/26)

1.概況

先週末の米国市場は市場予想を上回るGDPを受けて反発し、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数が揃って史上最高値を更新しました。ダウ平均は17ドル安と小幅に下落する場面もありましたが、概ね堅調に推移すると取引終盤には72ドル高まで買われる場面もありました。結局ダウ平均は51ドル高の27,192ドルで取引を終え3日ぶりに反発となっています。

また、S&P500株価指数が22ポイント高の3,025ポイントと反発し24日に付けた史上最高値を更新したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も91ポイント高の8,330ポイントと反発しこちらも2日ぶりに史上最高値を付けています。

2.経済指標等

4-6月期の米実質国内総生産(GDP)速報値は前期比年率換算で2.1%増と1-3月期の3.1%増から成長率が減速しましたが市場予想を上回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が上げ、コミュニケーション・サービスが3%を超える上昇となったほか、生活必需品も1%を超える上昇となりました。また、金融も1%近く上昇しています。一方でエネルギーと資本財・サービスの2業種が下げています。

4.個別銘柄動向

グーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)が決算が市場予想を上回る増収増益となったことで急伸し9%以上上げました。ツイッター(TWTR)も決算で売上高や利用者数などが市場予想を上回ったことで9%近く上げています。さらに米司法省がソフトバンクグループ(9984)傘下のスプリント(S)とTモバイルUS(TMUS)の合併を承認すると発表したことでスプリントが7%以上上げたほか、TモバイルUSも5%を超える上昇となりました。

一方でアマゾン・ドット・コム(AMZN)は決算で1株利益が市場予想を下回ったことなどから1%以上下げました。また、米国家経済会議のクドロー委員長が米中貿易協議では大きな合意を期待していないと述べたことで中国での売上高比率が高いダウ(DOW)やスリーエム(MMM)、キャタピラー(CAT)などが売られました。ダウが3%以上下げダウ平均構成銘柄で下落率トップとなったうえ、スリーエムも2%以上、キャタピラーも1%以上下げています。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は0.01%低い2.07%となりました。ドル円は108円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

日本市場は米国株高で堅調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均がどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)