有名株は決算発表後、苦戦しているが、一部の新興企業の株価は上昇している。テスラ（TSLA）とボーイング（BA）は、売上が伸び悩み、予想を下回った。フェイスブック（FB）はコンセンサスを上回ったが、織り込み済みであった。
一方、スナップ（SNAP）、ユナイテッド･パーセル･サービス（UPS）、アンハイザー・ブッシュ・インベブ （BUD）、ハスブロ （HAS）などは、買われた。
まずは悪いニュースから。
テスラは、利益と売上の両面でアナリスト予想を下回った。経営陣が利益率の見通しを下方修正、さらに、経営幹部が退任したことで、将来の見通しは暗い。アナリストの間では、同社のバランスシートに対する懸念が強まっている。これは株式投資家にとっては、良いニュースではない。
ボーイングは飛行トラブルが相次ぐ737MAXの問題が4ヶ月前に明らかになって以来、急激な落ち込みに苦しんでいた。同社は、フライトの欠便に対する航空会社への補償費用などにより、過去最大の赤字を計上した。
一方で、フェイスブックはコンセンサスを上回った。昨日の寄付後の10分間の取引で、利益確定売りが相次いだ。同社の10-12月期は堅調だったかもしれないが、規制上のコスト増や米政府による独占禁止法違反訴訟のリスクが先行きに不透明感を抱いている。
スナップチャットに「いいね！」集まる
フェイスブックにとって小さなライバルである「スナップチャット」を運営するスナップ（SNAP）には、投資家からの「いいね！」が集まった。同社は利用率、利益、収益でフェイスブックに勝った。利益率は劇的に改善した。スナップは3四半期連続で強気となり、今年に入ってから株価は200%以上上昇している。
米宅配大手のユナイテッド･パーセル･サービス（UPS）は、翌日配達サービス「UPS Next Day Air」の導入で取扱量が急増した。この結果、UPSの利益と売上は予想を上回り、株価は2008年以来の1日当たり最大の上昇となった。
ハスブロ（HAS）を見てみよう。玩具メーカーであるハスブロは「アベンジャー：エンドゲーム」の玩具など、自社製品に対する需要の波に乗っている。おそらくさらに重要なことは、トイザらスが破産した後、業界が在庫問題を最終的に解決したことである。
半導体関連銘柄の急落
半導体の反発は今年最大の物語のひとつだった。インテル（INTC）やテキサス・インストゥルメンツ（TXN）などの大手企業が予想を上回り、この傾向は続いた。テラダイン（TER）は、半導体メーカーに採用されているが、業績の上振れにも驚き、強力なガイダンスを示した。
グーグルの親会社であるアルファベット（GOOGL）は、前四半期の悲劇的な決算発表から回復した。利益、売上ともに想定を上回ったが、トラフィック獲得コストは想定を下回った。また、非サーチクラウド事業も急成長を遂げた。
巨人はやっと立ち直ったか？
一方でアマゾン（AMZN）は正反対だった。マイクロソフト（MSFT）とのクラウド競争が激しさを増す中、Eコマース大手の利益は伸び悩んだ。運送費も高騰した。アマゾン創業者兼CEOのジェフ・ベゾスは、再びトップラインの成長の祭壇で利益を犠牲にしているのだろうか。
マイクロソフト（MSFT）は先週金曜日に好調な四半期を迎えたと報告した。しかし、それは馬のように放免されたので、それからほとんど動いていない。
業界全体ではほぼプラス
ボーイング（BA）以外では、ほとんどの工業株は好調だった。ユナイテッド・テクノロジーズ（UTX）も続けて、予想を上回る決算発表を行った。Pratt ＆ Whitneyの親会社であるユナイテッド・テクノロジーズ（UTX）は、オペレーターが慌てて他の機体を空に飛ばしたので、ボーイング737 MAXから恩恵を受けたようである。
また、防衛関連株のレイセオン・カンパニー（RTN）も昨年10月以来の高値を付けた。スタンレー・ブラック・アンド・デッカー（SWK）とダブリュー・ダブリュー・グレインジャー（GWW）は、まちまちな結果で反発した。 これは、循環的なものを何か買おうとするキャッシュ・フラッシュの投資家がいたからだ。
先行きがはっきりしない工業株を選好することは、経済に対する信頼感を反映しているかもしれない。
キャタピラー（CAT）は、先行きがはっきりしている。キャタピラーが中国の需要低迷とコスト圧力に苦しんでいることは誰もが知っている。だから、キャタピラーは売られたのだ。
スターバックス、AT＆Tは上昇
スターバックス（SBUX）は、消費者が値上げを飲み込んだ後に反発し、回復した。既存店売上高は予想を上回った。これは、「マーケット・インサイト」で引用されている積極的な個人消費のパターンに沿ったものと考えられる。それは、単純な事柄についてのサービスや経験に特に当てはまる。
チポトレ・メキシカン・グリル（CMG）は、顧客のチケット購入単価とネット注文数が倍増した。
また、コカコーラ（KO）は、小型ケースへのシフトや新飲料の投入により、販売数量を伸ばした。
エーティー・アンド・ティー （T）は、その事業をうまく機能させてきた旧来型の会社である。同社は利益率を押し上げ、携帯電話サービスの契約者数を予想以上に増加させた。結果は？AT＆T （T）株は1年で最大の上昇を示した。
そして次は、アンハイザー・ブッシュ・インベブ（BUD）だ。ミレニアル世代がビールを避けるにつれて横ばいになると投資家は考えていたが、その後、5年ぶりに販売数量が成長したことで、懐疑的な人々を驚かせた。
その他決算発表があった銘柄
アライン・テクノロジー（ALGN）は、S＆P 500種指数が先週の業績で最も悪かった銘柄だった。前向きな数字は十分に良かったが、中国の見通しが暗くなったため、前向きな数字は予想をはるかに下回った。アライン・テクノロジー（ALGN）は時価総額の4分の1以上を失った。
ペイパル・ホールディングス （PYPL）は、経営陣がパートナーとの契約を実行するための作業を行っているため、ガイダンスが弱かった。投資家は、年初来45%高であってもそれほど忍耐強い投資家ではなく、売りボタンを押したのである。
一方、先端医療機器 ＆ テクノロジーのエドワーズ・ライフサイエンス（EW）は、再び予想を上回った後、最高値を更新した。
今週は、決算発表シーズンの中で2番目に忙しい時期のひとつだ（来週はさらに多くの決算発表がある）。
今週の要点は以下の通りである。
・印象的な半導体:
インテル（INTC）、テキサス・インストゥルメンツ （TXN）
・消費者向きの企業は景気減速の兆しを見せていない：
スターバックス（SBUX）、コカ・コーラ（KO）、チポトレ・メキシカン・グリル（CMG）、アンハイザー・ブッシュ・インベブ（BUD）など
・新たな銘柄、ないしは忘れられていた銘柄が良い決算発表だった：
スナップ（SNAP）、ハスブロ （HAS）、AT＆T （T）
・巨大IT企業の決算は様々だった：
アルファベット（GOOGL）は良かった、アマゾン（AMZN）は悪かった、フェイスブック（FB）はまぁまぁだ
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