首脳会談の結果、米国と中国は途絶えていた貿易協議を再開することになった。米国は3千億ドル分の中国製品への追加関税第4弾の発動を見合わせる。これはほぼ市場の予想通りだが、ポジティブなことには違いない。華為技術(ファーウェイ)への部品販売も認める方針だとこのタイミングで米側が明らかにしたのも市場にはうれしい話だ。なにしろ先日、マイクロンがファーウェイ向け輸出を一部再開したとのニュースで株価が大きく上昇した。半導体、電子部品関連株に買い戻しが入るだろう。

週明けは米中協議再開のグッドニュースを受けて上昇して始まるだろう。問題は持続力だ。しかし、GW(ゴールデンウィーク)明けの米中対立激化を受けて下げたのだから、米中対立が緩和に向かうなら下げた分を取り戻すと考えるのが普通だ。5月は4週連続下げ、6月は4週連続して上昇したが5月の急落分のやっと半値戻しだ。7月いっぱいをかけてGW後に空けた窓を埋めにいく展開か。

まず今週は一目均衡表の雲の上に出ること、すなわち2万1500円台に乗せることを試す。そのすぐ上には上方から垂れてくる200日移動平均がある。そこをクリアできるかが焦点だ。

週初には日銀短観の発表がある。大企業製造業の景況感が2四半期連続で悪化の見込みだが、想定の範囲内なら相場への影響は限られる。むしろ心配なのは米国のISM製造業景況感指数だ。市場の予想は3ヶ月連続低下の51だが、先行指標とされるシカゴ購買部協会景気指数は市場の予想を大幅に下回って50を割った。ところがシカゴとISMは意外に連動してなくて過去6ヶ月のうち、前月比の増減で符号が逆になったのは5回もある。だから今回、意外にISMは50割れを回避できるかもしれないが、メインシナリオはやはり大幅悪化と置かざるを得ない。

そうなった場合、利下げ期待の一層の強まりと米国景気の鈍化でドルには売り圧力がかかり円高が日本株の重石となるだろう。しかし、それは週末の雇用統計で修正される可能性が高いと見ている。全米の雇用全体からみれば製造業の割合は低い。ISMが昨年夏でピークを打って低下基調にある中でも、雇用者数の前月比は大きく伸びたり落ち込んだりとISMと無関係に増減してきた。今回も前回低調だった反動で市場の予想通り18万人程度の増加となるのではないか。そうなれば過度な利下げ期待は修正されるだろう。4日が独立記念日なので金曜日はそのまま休暇に入っている人も多く、市場参加者が少なくなりそうなだけに相場が荒れやすいことには注意したい。

今週の予想レンジは2万1200円~2万1700円とする。