【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 26504.00 △38.46 (6/19)
NASDAQ: 7987.32 △33.44 (6/19)
1.概況
米国市場はFOMCの結果を受けて利下げ期待が高まり3日続伸となりました。FOMCの結果を控え様子見となるなか小幅高で推移していたダウ平均は結果発表前に50ドル安まで売られる場面もありましたが、FOMCの結果が発表されると買いが優勢となり一時は104ドル高まで上昇しました。その後前日に大幅高となった後ということもあってダウ平均は利益確定の売りに押されたものの結局38ドル高の26,504ドルで取引を終えています。
また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も33ポイント高の7,987ポイントとなっています。
2.経済指標等
米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利は据え置きとなりました。ただ、声明文では景気判断を下方修正し、景気拡大を維持するために適切に行動するとし必要に応じて利下げに踏み切る姿勢を示しました。また、メンバーの政策金利見通しでは17人のうち8人が2019年の利下げ予想に転じています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちヘルスケアや公益事業、不動産などの7業種が上げ、ヘルスケアは1%近く上昇しました。一方で素材やエネルギーなどの4業種が下げています。
4.個別銘柄動向
鉄鋼大手のUSスチール(X)が4%高となりました。3つの溶鉱炉の一時稼働停止を発表したことで生産調整による業績改善への期待が高まりました。また、電子機器の受託製造サービスのジャビル(JBL)が決算で売上高が市場予想を上回ったことで急伸し10%高となっています。ソフト大手のアドビ(ADBE)も決算が市場予想を上回ったことで買われ5%を超える上昇となりました。一方で玩具のマテル(MAT)が買収観測が後退したことで5%以上下げています。
5.為替・金利等
長期金利はFOMC の結果を受けて0.04%低い2.02%となりました。ドル円は108円近辺で推移しています。FOMC の結果発表後に一時107円台後半まで円高が進む場面もありました。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国市場が小幅な上昇に止まったことから小動きでのスタートが予想されます。こうしたなかドル円が円高に振れていることから為替の動向をにらみながらの展開となりそうです。また、本日は昼ごろに日銀の金融政策決定会合の結果が発表される予定です。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)