【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 26465.54  △353.01 (6/18)
NASDAQ: 7953.88  △108.86 (6/18)

1.概況

米国市場は大幅続伸となりました。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁の経済・物価情勢が改善しなければ追加の刺激策が必要になるというハト派的な発言を受けて116ドル高でスタートしたダウ平均は、トランプ米大統領のG20大阪サミットで中国の習近平国家主席と会談を行うとのツイートを受けてさらに上げ幅を広げる展開となりました。ダウ平均は414ドル高まで買われたあと上値が伸び悩んだもののその後も大幅高で堅調に推移すると結局353ドル高の26,465ドルで取引を終えています。

また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も108ポイント高の7,953ポイントとなっています。

2.経済指標等

5月の米住宅着工件数は年率換算で前月比0.9%減の126万9000戸となりましたが市場予想を上回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が上げ、資本財・サービスと情報技術が2%近く上昇したほか、エネルギーと金融も1%以上上げています。一方で生活必需品と不動産、公益事業の3業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ボーイング(BA)が2度の墜落事故を起こした737MAXを200機受注したと発表したことを受けて5%以上上げました。ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなり1銘柄でダウ平均を130ドル余り押し上げています。また、トランプ米大統領のツイートを受けて米中摩擦への警戒感が後退したことから半導体関連株が買われ、エヌビディア(NVDA)とマイクロン・テクノロジー(MU)が5%以上上げたほか、クアルコム(QCOM)とアプライドマテリアルズ(AMAT)も4%を超える上昇となりました。インテル(INTC)も2%以上上げています。さらに米中摩擦への警戒感が後退したことでスリーエム(MMM)も3%余り上げたうえ、ナイキ(NKE)とキャタピラー(CAT)、アップル(AAPL)も2%以上上昇しました。

一方で住宅建設大手のKBホーム(KBH)が冴えない米住宅着工件数や投資判断の引き下げを受けて2%以上下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.03%低い2.06%となりました。ドル円は108円台半ば近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて大きく上昇してのスタートが予想されます。日経平均は節目の21,000円を大きく上回りそうですが、米FOMCの結果発表を控え様子見となりやすいなかで朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような展開となるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)