【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 26048.51  ▼14.17 (6/11)
NASDAQ: 7822.57  ▼0.60 (6/11)

1.概況

米国市場は利益確定の売りに押され小幅に反落しました。取引開始直後に185ドル高まで買われたダウ平均ですが、買いが続かず上げ幅を縮めるとマイナスに転じ昼過ぎには63ドル安まで売られました。その後持ち直すと前日終値を挟んで揉み合う展開となり結局ダウ平均は14ドル安の26,048ドルと7日ぶりに反落して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も0.6ポイント安の7,822ポイントと6日ぶりに反落となっています。

2.経済指標等

5月の米卸売物価指数(PPI)は前月比0.1%上昇し市場予想と一致しました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち生活必需品や一般消費財・サービス、コミュニケーション・サービスなどの7業種が上げました。一方で資本財・サービスや公益事業などの4業種が下げ、資本財・サービスは1%近く下落しました。

4.個別銘柄動向

投資判断の引き上げを受けてフェイスブック(FB)が2%近く上げました。また、料理宅配のグラブハブ(GRUB)が8%以上上昇しました。アマゾン・ドット・コム(AMZN)が料理宅配サービスを終了すると発表したことが好感されました。コンビニのケーシーズ・ゼネラル・ストアーズ(CASY)も決算が市場予想を上回る増収増益だったことで急伸し10%高となっています。

一方で防衛のレイセオン(RTN)との合併計画に対してトランプ米大統領が難色を示したことで前日に大きく下げたユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)が連日で大幅安となりました。4%近く下げダウ平均構成銘柄で下落率トップとなっています。ソフトバンクグループ(9984)傘下のスプリント(S)もTモバイルUS(TMUS)との合併計画について少なくとも10州の司法当局が阻止するために訴訟を準備していると報じられ6%近く下げました。TモバイルUSも1%以上下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%低い2.14%となりました。ドル円は108円台半ばで推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場が小幅に下落したことからやや売り優勢でのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が底堅さをみせ切り返すような展開をみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)