東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は124円安の2万1067円と7日続落しました。TOPIXやJPX日経400、東商2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。中国の報復関税発動が嫌気され昨日ダウ平均が617ドルの大幅安となったことを受け、日経平均は320円安の2万870円で寄り付きました。
日経平均は寄り付き後に439円安まで下落しましたが、昨日まで6日続落で期間中の下げ幅は1,100円超となっており値ごろ感も出たのか徐々に盛り返すと前場を154円安で終えました。日経平均は後場に入ると前引けの水準での値動きが続き大きな値動きの出ないまま結局124円安で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆8526億円となりました。東証33業種は石油石炭製品や鉱業、化学、卸売業、建設業などの11業種が上昇しました。一方で水産・農林業やゴム製品、サービス業などの22業種が下落しました。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が5%超の大幅安となったほか、ファーストリテイリング(9983)、ZOZO(3092)、ソニー(6758)が下落しました。ソフトバンクグループは投資先のウーバー・テクノロジーズ(UBER)の株価が大きく下落したことが嫌気されたとみられます。一方で任天堂(7974)、ファナック(6954)、太陽誘電(6976)、NTT(9432)、ソフトバンク(9434)、三菱UFJ(8306)は上昇しました。
その他材料が出たところでは、1-3月が大幅な減収減益で営業赤字となった不動産投資のTATERU(1435)は17%近い大幅安となりました。また、取引時間中に決算発表を行ったヤクルト本社(2267)は発表後に急落し3.4%安となりました。前期決算が従来予想を下回って着地したほか、今期の業績予想が市場予想を下回り物足りないとの見方が広がったようです。一方で菓子の製造や販売を手がける寿スピリッツ(2222)が10%超の大幅高となりました。前期決算が従来予想を上回って着地したほか、今期も増収増益予想を発表したことが好感されました。
VIEW POINT: 明日への視点
7日続落となった日経平均ですが、安値からは300円以上持ち直して引けました。終値で2万1000円の節目を割りこまなかったことも評価できそうで、明日以降反発にむかうか注目されます。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)