東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は153円安の2万1191円と6日続落しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。マザーズ指数は2%超の大きな下げとなり900ポイントの節目を割り込みました。先週末の米国市場で主要指数は上昇しましたが、引き続き米中間の貿易交渉の行方が不透明なこともあり日経平均は164円安の2万1180円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後も下げ幅を広げるとまもなく216円安と1日の安値をつけました。その後は持ち直し前場を107円安で終えた日経平均ですが、後場に入ると再びじりじりと下げ幅を広げる軟調な展開となり結局153円安で終えました。東証1部の売買代金は2兆3616億円となりました。
東証33業種は石油石炭製品や食料品、陸運業などの9業種が上昇しました。一方でその他金融業や鉄鋼、パルプ・紙、非鉄金属などの24業種が下げています。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)は3%超下落しました。投資先のウーバー・テクノロジーズ(UBER)が先週末に米国市場に上場したものの、1度も公開価格を上回らずに取引を終えたことが嫌気されたとみられます。また、ファーストリテイリング(9983)、任天堂(7974)、三菱UFJ(8306)、ソニー(6758)も下落しました。一方でZOZO(3092)、ディー・エヌ・エー(2432)、ソフトバンク(9434)、トヨタ自動車(7203)、武田薬品(4502)は上昇しました。中でもディー・エヌ・エーは発行済株式数の26%にあたる自社株買いを実施すると発表したことが好感されて14%超の大幅高となっています。
その他材料が出たところでは、今期の業績予想を大幅な減収減益と発表したミクシィ(2121)が9%超の大幅安となりました。一方で1‐3月の決算が大幅な増収増益で着地し今期も大幅な増収増益見込みと発表したよみうりランド(9671)は12%近い大幅高となっています。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は6日続落となりました。令和に入ってから1度も上昇していないことになります。やはり米中間の貿易交渉の行方が不透明な中ではなかなか本腰を入れた買いは入ってきづらいとみられ、2万1000円割れを警戒しておいたほうが良さそうです。今週は日本企業の決算発表が佳境をむかえます。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)