東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は48円安の2万2258円と小幅に反落しました。TOPIXやJPX日経400も下落しましたが東証2部指数、新興市場のマザーズ指数は小幅に上昇しました。

昨日の米国市場でダウ平均は134ドル安と下落した一方ナスダック総合指数は上昇とまちまちでしたが、ドル円がやや円高に振れたこともあり日経平均は140円安の2万2167円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後に下げ幅を広げると10時過ぎに234円安と1日の安値を付けました。その後やや盛り返し前場を152円安で終えた日経平均は、後場に入ると下げ幅を縮める展開となり結局48円安と小幅反落したものの1日の中では高値圏で取引を終えています。東証1部の売買代金は2兆5756億円となりました。

東証33業種は精密機器や海運業、鉱業などの12業種が上昇しました。一方で非鉄金属や金属製品、石油石炭製品などの21業種が下げています。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄はほとんどが下落しました。売買代金トップの任天堂(7974)が1.3%安となったほか、ZOZO(3092)、ソフトバンクグループ(9984)、アンリツ(6754)、キーエンス(6861)、ソニー(6758)、ファナック(6954)、東京エレクトロン(8035)がいずれも下落しました。中でも1-3月の売上高が前年同期比4%増と小幅な増加にとどまり大幅な営業減益となったZOZOは9%超の大幅安となりました。

また、米国市場で半導体関連銘柄のザイリンクス(XLNX)が大きく下落したことを受け、日本の半導体関連銘柄も大きく売られました。アンリツが12.8%安、ファナックが2.7%安、東京エレクトロンが1.2%安となっています。一方でファーストリテイリング(9983)とトヨタ自動車(7203)は小幅に上昇しました。

その他材料が出たところでは、森永乳業(2264)が7%超の大幅高となりました。前期の業績を従来の予想203億円から223億円に引き上げたことが好感されました。また、今期の業績予想を大幅な増益で発表した京セラ(6971)は5%近く上昇しました。

VIEW POINT: 明日への視点

安値からは大きく下げ幅を縮めたものの、平成最後の取引は下落となってしまいました。いよいよ明日から日本は10連休を迎えます。10連休中の米国市場、およびドル円動向次第で休み明けの日本株は大きく展開が変わるとみられます。また、本日そして連休明けは非常に多くの企業が決算発表を行います。米国市場やドル円といったマクロ要因、企業決算というミクロ要因どちらとも株価の大幅な変動に繋がる可能性があり連休明けは特に注意をはらいたいところです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)