東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は41円高の2万2259円と小幅に続伸しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数も上昇しましたが東証2部指数は小幅に下げています。

昨日の米国市場で主要指数が高安まちまちで材料になりにくいなか、日経平均は23円高の2万2241円と小幅高で寄り付きました。日経平均は寄り付き後に50円高まで上昇しましたがすぐにマイナスに転じると10時過ぎに97円安まで下落しました。その後持ち直して前場を52円安で終えた日経平均は後場寄りから下げ幅を縮めるとまもなくプラス圏に浮上しました。引けにかけても堅調だった日経平均は結局41円高で取引を終えました。東証1部の売買代金は1兆9461億円となりました。

東証33業種は鉱業や石油石炭製品などの24業種が上昇しました。米国がイラン産の原油の輸入を全面的に禁止し日本などに認めてきた特例措置を撤廃すると発表し原油価格が上昇したことを受け関連業種が買われました。一方でその他製品やパルプ・紙、ゴム製品などの9業種が下げています。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は下げた銘柄が多くなりました。売買代金トップの任天堂(7974)が3.6%安となったほか、ファーストリテイリング(9983)、楽天(4755)、安川電機(6506)、武田薬品(4502)、三菱UFJ(8306)、ソニー(6758)がいずれも下落しました。一方で売出株式の受渡期日を迎えたかんぽ生命保険(7181)が3.4%高となったほか、ソフトバンクグループ(9984)やトヨタ自動車(7203)も小幅に上げています。

その他材料が出たところでは、前期の営業利益が従来予想の22億円を大幅に上回る32億円で着地した見込みを発表したよみうりランド(9671)が5%近く上昇しました。一方で文具メーカーのコクヨ(7984)は第1四半期の営業利益が前年同期比8.4%の減益となったことが嫌気され11%近い大幅安となりました。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均はやや方向感に欠ける値動きで小幅に続伸しました。本日の大引け後には日本電産(6594)が決算発表を行いました。前期の営業利益は従来の会社予想を下回って着地したようです。第3四半期の決算発表後に永守会長が中国の景気鈍化リスクを強く刺激して話題となったこともあり、本日の会見内容や明日のマーケットの反応が注目されます。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)