東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は187円安の2万2090円と反落しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。

昨日の米国市場で主要指数が小幅に下げたことから日経平均は3円安の2万2274円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後に小幅なプラスに転じる場面がありましたが長続きせず、すぐにマイナスに転じるとその後は下げ幅を広げる展開となりました。前場を105円安で終えた日経平均は後場寄りからさらに下げ幅を広げると、やや持ち直す時間帯もあったものの引けにかけてさらに下げ幅を広げて結局187円安と1日の安値圏で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆2288億円となりました。

東証33業種は輸送用機器、ゴム製品、鉱業の3業種のみ上昇し残る30業種は下落しました。中でも医薬品が3%超下げたほか、精密機器、パルプ・紙が2%以上の下げとなりました。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が2%強下げたほか、任天堂(7974)、三菱UFJ(8306)、武田薬品(4502)、ソニー(6758)、東京エレクトロン(8035)が下げました。中でも武田薬品は3.5%安となりました。米国で民主党のサンダース議員が国民皆保険制度の導入を主張しヘルスケア関連株が売られている流れを受け日本の医薬品株も下げが目立ちました。第一三共(4568)が4%超、塩野義製薬(4507)、中外製薬(4519)、大塚ホールディングス(4578)、アステラス製薬(4503)がそれぞれ3%前後の下げとなりました。一方でファーストリテイリング(9983)、楽天(4755)、トヨタ自動車(7203)、三井住友(8316)は上昇しました。

材料が出たところでは、今期の業績予想を下方修正するとの観測報道が出たキヤノン(7751)が4%近く下げました。一方で音楽サービスや広告販売などを手がけるオリコン(4800)は前期の業績予想を上方修正したことから13%超の大幅高となっています。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は利益確定売りに押されて反落しました。マーケットはほとんど反応しませんでしたが、取引時間中に10月に予定されている消費税増税の延期もありうるとの自民党の萩生田光一幹事長代行の発言が報じられました。現時点でのマーケットのメインシナリオは増税実施だと考えられますが、今後の動向が注目されます。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)