3月決算企業の第3四半期決算も2月中旬に終了となりましたが、日本経済新聞の集計によるとその結果は米中貿易摩擦などの影響もあって経常利益が前年同期比2%増に止まり、中間期の12%余りの増益から増益幅が大きく縮小してしまいました。しかし、こうしたなかでも今期に最高益更新が予想される銘柄も少なくありません。そして最高益更新が見込まれる銘柄のなかには会社予想をさらに上回る業績が期待されていいるものもあります。

そこで今回は最高益が予想される会社予想の営業利益をコンセンサス予想が5%以上上回る3月決算銘柄をピックアップしてみました。例えばエレコム(6750)では最高益が見込まれる会社予想をコンセンサス予想が14%以上上回っているほか、カプコン(9697)でも会社予想をコンセンサス予想が13%以上上回っています。さらに日本新薬(4516)や沢井製薬(4555)、エン・ジャパン(4849)でもコンセンサス予想が会社予想を1割以上上回っています。

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決算メモ

安川電機(6506)‐足元で中国の受注に回復も‐

安川電機が11日に発表した2019年2月期の決算は売上高が4746億円、営業利益が498億円となりました。2018年2月期が決算期変更により変則決算だったことから単純比較できませんが、安川電機が発表している2018年2月期の参考値との比較では売上高が前期比2.2%増、営業利益が同12.9%減となっています。

売上高は半導体製造装置や工作機械などに組み込まれるサーボモーターがスマホや半導体関連の設備投資の急減速、さらに中国の投資抑制などを受けて減収となったものの、ロボットが自動車向けで好調だったことから増収を確保し過去最高となりました。しかし、営業利益はサーボモーターの減収に加え、増益だったロボットも操業度低下により減益となったことから二桁の減益となっています。

今期は売上高が前期比2%減の4650億円、営業利益が同6.6%減の465億円と減収減益の計画となっています。しかし、足元では中国の受注に回復がみられるようです。中国向けのサーボモーターは昨年の10月がボトムで、3月は前期の第4四半期の月平均と比べて3割増となった模様です。こうした受注回復が今後も続くかどうかがポイントとなりそうです。