【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 26150.58 ▼190.44 (4/9)
NASDAQ: 7909.28 ▼44.61 (4/9)
1.概況
米国市場は米政権が欧州連合(EU)からの輸入品に関税を課す方針を示したことや、国際通貨基金(IMF)が世界経済見通しを下方修正したことなどを受けて下落しました。97ドル安でスタートしたダウ平均は237ドル安まで下げ幅を広げた後昼過ぎに120ドル安程度まで持ち直す場面もありましたが、再び下げ幅を広げると結局190ドル安の26,150ドルで取引を終え続落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も44ポイント安の7,909ポイントと3日ぶりに反落となりました。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が下げ、資本財・サービスとエネルギーが1%以上下落したほか、一般消費財・サービスも1%近く下げています。一方で公益事業とコミュニケーション・サービスの2業種が上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中26銘柄が下げました。そのなかでもキャタピラー(CAT)が2%を超える下落となったほか、ダウ(DOW)やボーイング(BA)、スリーエム(MMM)、ホームデポ(HD)、エクソンモービル(XOM)、ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA)も1%以上下げています。一方でウォルト・ディズニー(DIS)が投資判断の引き上げを受けて1%以上上げ、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなっています。
ダウ平均構成銘柄以外では、フェイスブック(FB)が目標株価の引き上げを好感して1%を上回る上昇となりました。アメリカン航空(AAL)は墜落事故を起こしたボーイングの737MAXの運航停止などを理由に1-3月期の業績見通しを下方修正したことで1%以上下げています。USスチール(X)も投資判断の引き下げを嫌気して急落し10%近く下げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.02%低い2.50%となりました。ドル円は111円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の売り一巡後に下げ渋るような展開をみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)