【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 26341.02  ▼83.97 (4/8)
NASDAQ: 7953.88  △15.19 (4/8)

1.概況

米国市場は新たな材料に乏しいなか小幅に高安まちまちとなりました。112ドル安でスタートしたダウ平均は取引開始後まもなくして180ドル安近くまで売られた後徐々に下げ幅を縮めると結局83ドル安の26,341ドルで取引を終え4日ぶりに反落となっています。一方でS&P500株価指数が3ポイント高の2,895ポイントと8日続伸となったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も15ポイント高の7,953ポイントと続伸となっています。

2.経済指標等

2月の米製造業受注は前月比0.5%減となりました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーや生活必需品、情報技術などの6業種が上げました。一方で公益事業や不動産、資本財・サービスなどの5業種が下げています。

4.個別銘柄動向

墜落事故を起こした新型機737MAXの生産ペースを2割落とすと発表したことを受けて投資判断の引き下げが相次いだことでボーイング(BA)が4%以上下げダウ平均構成銘柄で下落率トップとなり、ダウ平均を1銘柄で120ドル近く押し下げました。一方でヘルスケアがサービス事業にとって大きなチャンスになるとの指摘を受けてアップル(AAPL)が1%以上上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなっています。

ダウ平均構成銘柄以外では、セキュリティーソフトのシマンテック(SYMC)が投資判断の引き上げを受けて5%を超える上昇となりました。写真共有アプリのスナップチャットを展開するスナップ(SNAP)も投資判断の引き上げを好感して3%以上上げています。ゼネラル・エレクトリック(GE)は投資判断と目標株価の引き下げを嫌気して5%を上回る下げとなっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.03%高い2.52%となりました。ドル円は111円台半ば近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場が高安まちまちとなったことから小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が3月4日に付けた終値ベースの年初来高値(21,822円)を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)