【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 26258.42  △329.74 (4/1)
NASDAQ: 7828.91  △99.59 (4/1)

1.概況

米国市場は米中の製造業関連の経済指標の改善を受けて大幅高となりました。ダウ平均は146ドル高でスタートすると一日を通して上げ幅を広げる展開となり引け間際には350ドル高余りまで買われました。結局ダウ平均は329ドル高の26,258ドルで取引を終え3日続伸となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も99ポイント高の7,828ポイントとなりこちらも3日続伸となりました。

2.経済指標等

3月の米ISM製造業景況感指数は55.3と前月から上昇し市場予想も上回りました。また、2月の米建設支出も前月比1.0%増となり減少を見込んでいた市場予想を上回りました。1月の米企業在庫も前月比0.8%増となり市場予想を上回っています。一方で2月の米小売売上高は前月比0.2%減となり増加を見込んでいた市場予想を下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が上げ、なかでも金融と資本財・サービスが2%を超える上昇となりました。一方で公益事業と不動産、生活必需品の3業種が下げています。

4.個別銘柄動向

中国の製造業PMIの改善を好感してキャタピラー(CAT)とユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)が3%を超える上昇となったほか、ボーイング(BA)も2%を上回る上昇となりました。また、長期金利の上昇を受けてJPモルガン・チェース(JPM)も3%以上上げたうえ、ゴールドマン・サックス(GS)も2%を超える上昇となっています。さらに目標株価の引き上げを受けて動画配信機器のロク(ROKU)が7%余り上げています。電子機器の受託製造サービスのジャビル(JBL)も投資判断の引き上げを好感して6%余り上昇しました。

一方で先週末にナスダック市場に上場した配車サービスのリフト(LYFT)は収益改善の道筋が見えないとのアナリストの指摘を受けて12%近く下げ、公開価格を下回って取引を終えています。菓子事業の一部を売却すると発表した食品のケロッグ(K)も事業縮小が嫌気され2%以上下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.10%高い2.50%となりました。ドル円では円安が進み111円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高や円安を受けて上昇してのスタートが予想されます。昨日に300円を超える上昇をみせた日経平均が利益確定の売りが出やすいなかで朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような展開をみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)