東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は344円安の2万1033円と大幅に続落しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。

昨日の米国市場で主要指数が下落したことやドイツの半導体企業が業績見通しを下方修正したことなどを受け、日経平均は187円安の2万1191円と続落して寄り付きました。日経平均は寄り付き後に下げ幅を急速に広げるとまもなく下げ幅が400円を超え、一時は2万1000円の節目を割り込みました。日経平均は2万1000円の節目を大きくは割り込まずに踏みとどまると前引けにかけて下げ幅を縮め、前場を328円安で終えました。日経平均は後場に入ると一時は下げ幅を250円余りまで縮めましたが取引終盤に再度下げ幅を広げると結局344円安で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆2696億円となりました。

東証33業種は空運業を除く32業種が下落しました。中でも石油石炭製品、海運業、倉庫運輸関連、証券商品先物、金属製品などが大きく下落しました。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄はほとんどが下落しました。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が1%弱下げたほか、NTTドコモ(9437)、キーエンス(6861)、ファーストリテイリング(9983)、ソニー(6758)、トヨタ自動車(7203)、東京エレクトロン(8035)、武田薬品工業(4502)、KDDI(9433)がいずれも下落しました。一方で任天堂(7974)は1.2%高としっかりでした。

材料が出たところでは、機能化学品メーカーの住友精化(4008)が5%超の大幅安となりました。特別損失の計上等から今期の業績予想を下方修正したことが嫌気されました。また、与信費用の増加等を受け今期の業績予想を下方修正した群馬銀行(8334)も8%超の大幅安となっています。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は思わぬ大幅安となりました。米国市場でダウ平均の下落幅は32ドルとわずかでしたが、日経平均は344円安と大きく下落しました。引き続き世界的な景気停滞への懸念から多くの投資家が積極的な買いを入れづらい局面であるとみられます。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)