東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は42円高の2万1608円と小幅に反発しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。
昨日の米国市場で主要指数が高安まちまちで支援材料になりにくいなか、日経平均は18円安の2万1548円と小安く寄り付きました。日経平均は寄り付き後に小幅なプラスに転じる場面がありましたがすぐに再びマイナスに転じるとその後はやや下げ幅を広げる展開となりました。10時半過ぎに67円安と1日の安値をつけた日経平均はその後は急速に値を戻し再びプラスに転じると前場を16円高で終えました。日経平均は後場に入ると概ね小幅なプラス圏での推移が続きました。引けにかけてやや上げ幅を広げた日経平均は結局42円高と1日の高値圏で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆863億円となりました。
東証33業種はパルプ・紙や金属製品、卸売業など22業種が上昇しました。一方で証券商品先物やその他製品など11業種が下げています。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は上昇した銘柄が多くなりました。キーエンス(6861)が3%超上昇したほか、ZOZO(3092)、武田薬品(4502)、ファーストリテイリング(9983)、トヨタ自動車(7203)、三井住友(8316)がいずれも上昇しました。一方で米グーグル(上場名はアルファベット)がゲームサービスに参入すると発表したことを受け、ゲームビジネスの競争が激化するとの思惑から売買代金トップの任天堂(7974)と2位のソニー(6758)がともに3%を超す下落となりました。ソフトバンクグループ(9984)やKDDI(9433)もそれぞれ下落しています。
その他材料が出たところでは、総合素材メーカーの三井金属鉱業(5706)が4%超上昇しました。大手証券が目標株価と投資判断を引き上げたことが好感されました。
VIEW POINT: 明日への視点
やや材料難の中ですが日経平均は小幅に反発しました。今夜の米国市場では連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表およびパウエルFRB議長の記者会見が実施されます。今回の会合では利上げが実施されることはないとみられていますが、今年の年末や来年のFOMCメンバーの金利予想を示す通称「ドットチャート」がどのような内容となるか注目されます。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)