【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 26057.98  ▼33.97 (2/26)
NASDAQ: 7549.30  ▼5.16 (2/26)

1.概況

米国市場はキャタピラー(CAT)やホーム・デポ(HD)の下げが重石となり3日ぶりに小幅反落となりました。ダウ平均は40ドル安でスタートするとまもなくして125ドル安まで下げ幅を広げましたが、持ち直すとその後は前日終値を挟んで小幅に揉み合う展開がしばらく続きました。取引終盤に63ドル高まで買われる場面もあったダウ平均は引けにかけて上げ幅を縮めると引け間際にマイナスに転じ結局33ドル安の26,057ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も5ポイント安の7,549ポイントとなっています。

2.経済指標等

12月の米住宅着工件数は年率換算で前月比11.2%減の107万8000戸となり市場予想も下回りました。また、12月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数で主要20都市圏の住宅価格指数も前年同月比4.2%上昇に止まり市場予想を下回りました。一方で2月の米コンファレンスボード消費者信頼感指数は131.4と前月から上昇し市場予想を上回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち素材やヘルスケア、資本財・サービスなどの7業種が下げました。一方で情報技術や一般消費財・サービスなどの4業種が上げています。

4.個別銘柄動向

キャタピラーが投資判断の引き下げを受けて2%を超える下げとなり、ダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。また、決算で売上高や1株利益などが市場予想を下回ったホーム・デポも1%近く下げ、キャタピラーとホーム・デポの2銘柄でダウ平均を34ドル余り押し下げています。メディア大手のディスカバリー(DISCA)も決算が市場予想を下回ったことで3%近く下げています。一方で決算で1株利益などが市場予想を上回った自動車用品販売大手のオートゾーン(AZO)が5%余り上げています。さらに決算が市場予想を上回った手作り品の電子商取引サイトを運営するエッツィー(ETSY)も急伸し16%以上上げました。

5.為替・金利等

長期金利は0.03%低い2.63%となりました。ドル円は110円台半ばで推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

米国市場は小幅に下落したものの、昨日の日本市場が米国市場に先行する格好で下げていることから本日の日本市場はやや買い優勢でのスタートが予想されます。新たな買い材料に乏しいなかで日経平均が一日を通して堅調さを維持できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)