東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は4円安の2万1139円と小幅に反落しました。東証2部指数やマザーズ指数も小幅に下げたものの、TOPIXやJPX日経400は小幅高と主要指数は高安まちまちでした。昨日の米国市場で主要指数が上昇し、ドル円が111円台まで円安に振れたものの日経平均は昨日までの2日間で800円以上上昇していたこともあり3円高と横ばい圏で寄り付きました。
日経平均はまもなく91円高まで上昇したもののすぐにマイナスに転じ42円安をつけるなど方向感に欠ける展開となりました。その後昨日の終値近辺でもみあった日経平均は前場を10円高で終えました。日経平均は後場に入って再び80円高近くまで上げ幅を広げる場面がありましたが長続きせず徐々に上げ幅を縮めました。引け間際に再びマイナスに転じた日経平均は結局4円安と小幅に反落して取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆2598億円となりました。
東証33業種は石油石炭製品やパルプ・紙、建設業などの22業種が上昇した一方で、鉱業やゴム製品、サービス業などの11業種が下落しました。なお、寄り付き前の8時50分に発表された10-12月のGDP速報値は前期比年率換算1.4%増で市場予想と一致しました。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は下げた銘柄が多くなりました。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)やソニー(6758)、武田薬品(4502)、ファーストリテイリング(9983)は上昇したものの、任天堂(7974)、レオパレス21(8848)、トヨタ自動車(7203)、東京エレクトロン(8035)、三菱UFJ(8306)、村田製作所(6981)がいずれも下落しました。
材料が出たところでは、ドラッグストアのマツモトキヨシ(3088)が9%超の大幅高となりました。10-12月の営業利益が前年同期比8.2%増となるなど堅調な決算が好感されました。一方で芸能事務所を運営するアミューズ(4301)は10%超下げました。10-12月が減収減益だったことが嫌気されました。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は連日の大幅高で利益確定売りが出やすい中小幅安となりました。本日の大引け後の発表でほぼ第3四半期の決算発表が一巡となりました。筆者の集計したところでは10-12月の経常利益は前年同期比20%近い減益になりそうです。本日の大引け後にはRIZAPグループ(2928)、オープンハウス(3288)、ジャパンディスプレイ(6740)、ゆうちょ銀行(7182)などが決算発表を行いました。明日のマーケットの反応が注目されます。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)