東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は531円高の2万864円と大幅に反発しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数も上昇しましたが、東証2部指数は下落しています。
先週末および昨日の米国市場とも主要指数が高安まちまちだったものの、ドル円が110円台半ば程度まで円安に振れたことが好感され日経平均は109円高の2万442円で寄り付きました。トランプ大統領が早期の米中首脳会談を望んでいると伝わるなど、米中の貿易交渉の進展期待が高まったことが追い風となり前場の日経平均はほぼ一本調子で上げ幅を広げると前場を412円高で終えました。日経平均は後場に入るとさらに上げ幅を広げるとその後も一貫して高値圏での推移が続き、引け間際に552円高と1日の高値をつけると結局531円高と高値圏で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆7657億円となりました。
東証33業種は石油石炭製品と不動産業を除く31業種が上昇しました。中でも繊維製品が4%を超える上昇となったほか、機械、倉庫運輸関連、電気機器、医薬品、輸送用機器、ガラス土石製品などが高い上昇率となりました。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は上昇した銘柄が多くなりました。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が2.5%高となったほか、ファーストリテイリング(9983)、ZOZO(3092)、トヨタ自動車(7203)、三菱UFJ(8306)、村田製作所(6981)がいずれも上昇しました。ファーストリテイリングが3%高となったほか、先週末まで6日続落となっていたZOZOは11%近く上げています。一方でソニー(6758)が1%強下げたほか、任天堂(7974)、武田薬品(4502)、資生堂(4911)が下げています。
材料が出たところでは、電子部品メーカーの太陽誘電(6976)がストップ高となりました。10-12月の決算が大幅な増収増益だったほか、増配や自社株買いを発表したことが好感されました。また、マンション建設大手の長谷工コーポレーション(1808)も堅調な決算や大幅な増配が好感されて16%近い大幅高となっています。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は金曜日に大幅安となっていたことからの反発、円安進行、米中貿易交渉の進展期待などが重なり大幅高となりました。先週末の当欄では日経平均の2万円割れが警戒される展開かと記しましたが、本日の大幅上昇で先週抜けられなかった2万1000円超えとなるかが注目されてきそうです。ただ、米中貿易交渉の進展期待から上げ幅を広げたことから本日の上昇は今夜の米国市場の上昇をある程度織り込んでいるとみられます。また、今週は日本企業の決算発表が佳境を迎えます。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)