東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は96円安の2万622円と3日ぶりに反落しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。
昨日の米国市場が休場で材料に欠ける中、日経平均は50円高の2万770円と小幅に続伸して寄り付きました。日経平均は寄り付き後に上げ幅を縮めるとまもなくマイナスに転じましたがすぐに切り返し再びプラスに転じるなど、やや方向感に欠ける展開となりました。前場を12円安で終えた日経平均は後場寄り後に急速に下げ幅を広げると一時は161円安まで下落しました。日経平均は引けにかけてやや下げ幅を縮めると結局96円安で取引を終えました。東証1部の売買代金は1兆7310億円と低水準でした。
東証33業種は空運業、陸運業、小売業、水産・農林業、食料品の5業種のみ上昇し残る28業種は下落しました。中でも石油石炭製品が3%近く下げたほか、金属製品、鉄鋼、電気機器、機械などの下げが大きくなりました。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄はほとんどが下落しました。売買代金トップの任天堂(7974)が0.1%安と小幅に下げたほか、ファーストリテイリング(9983)、ソフトバンクグループ(9984)、トヨタ自動車(7203)、東京電力ホールディングス(9501)、ZOZO(3092)、三菱UFJ(8306)、ソニー(6758)、みずほ(8411)がいずれも下げています。中でもZOZOは出品を停止する企業が相次いでいると改めて報じられたことを受け6.4%の大幅安となりました。
その他材料が出たところでは、パナソニック(6752)が3%近く下げました。大口の取引先である電気自動車メーカーの米テスラ(TSLA)がバッテリーの供給で中国企業と暫定的な合意に達したと報じられたことが今後の業績悪化材料として警戒されました。また、空調機器の専門商社の東テク(9960)は10%超の大幅高となりました。通期の業績予想を上方修正したことが好感されました。
VIEW POINT: 明日への視点
米国市場が休場だったこともあり日経平均はやや方向感に欠ける値動きとなりました。当面は米中間の貿易交渉進展がマーケットの最大の注目材料となりそうで、まずは休場明けの今夜の米国市場の値動きに注目したいところです。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)