【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 24706.35  △336.25 (1/18)
NASDAQ: 7157.23  △72.77 (1/18)

1.概況

先週末の米国市場は中国政府が米国からの輸入を大幅に増やして2024年までに対米貿易黒字をゼロにする提案をしたと伝わったことで米中貿易交渉が進展するとの期待が強まり4日続伸となりました。ダウ平均は164ドル高でスタートすると上げ幅を広げ昼過ぎには380ドル高まで買われました。その後上値が伸び悩んだダウ平均ですが堅調に推移すると結局336ドル高の24,706ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も72ポイント高の7,157ポイントとなっています。

2.経済指標等

2018年12月の米鉱工業生産指数は前月比0.3%上昇し市場予想を上回りました。また、設備稼働率も78.7%と前月から上昇し市場予想を上回っています。一方で1月の米ミシガン大学消費者態度指数速報値は90.7と前月から低下し市場予想を下回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのうちエネルギーと資本財・サービスが2%近く上昇したほか、金融と素材、情報技術、一般消費財・サービス、生活必需品、ヘルスケアも1%を超える上昇となっています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄全てが上げました。そのなかでもホームデポ(HD)とユナイテッドヘルス・グループ(UNH)、キャタピラー(CAT)、スリーエム(MMM)、シェブロン(CVX)が2%を超える上昇となっています。また、米中貿易交渉が進展するとの期待から半導体関連株が高くマイクロン・テクノロジー(MU)が5%以上上昇したほか、ラム・リサーチ(LRCX)が4%余り、エヌビディア(NVDA)やアプライド・マテリアル(AMAT)も3%以上上げています。

一方で動画配信サービス大手のネットフリックス(NFLX)は決算で売上高が市場予想を下回ったことなどから4%近く下げました。人員削減を発表した電気自動車のテスラ(TSLA)は急落し13%近く下落しています。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は0.03%高い2.78%となりました。ドル円は109円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の21,000円を試すような展開となるかがポイントとなりそうです。また、本日は11時に中国の2018年10-12月期のGDPが発表される予定で注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)