みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今週も窓についての解説になりますが、今回のチャートはまだ埋まっていない窓だけを表示することにしました。

それでは早速チャートで確認したいと思います。

【図表1】 日経平均株価 (日足)
出所:i-chartより株式会社インベストラスト作成

ローソク足移動平均線のチャートを見ると、前回指摘したように上向きに変化した5日移動平均線がサポートになって反発が続いているのが分かります。また、15日の終値現在では、下向きの25日移動平均線に接近して終えています。

さてここからが問題になります。前回指摘したことをもう1度思い出してみましょう。

前回は、「21,000円前後に位置する窓を埋めるためには、下向きの25日移動平均線を上回って維持する必要があるのです。そのため、このまま反発が続いた場合でも下向きの25日移動平均線を上回ることができなければ12月19日と20日のあいだにあけた窓を埋めることができないばかりか、1月4日と7日にあけた窓(コモンギャップ)を埋めることも考えられます」としましたが、まさに今週は25日移動平均線をめぐる攻防に差し掛かっているのが分かります。

また、25日移動平均線を上回るのか、押し返されるのかによってその後のトレンドにも影響を与えることが考えられ、安易な売買やポジションの増加は禁物です。なぜなら、保有するポジションとは逆に動いた場合の損失の発生や拡大につながることになってしまうと考えられるからです。

また、25日移動平均線を上回った場合でも、その後25日移動平均線が上向きに変化するまで株価の水準を維持する必要がありますので、その点においても慎重に対応すると同時にポジションを大きくしないようにする必要があると言えるのではないでしょうか。

ちなみに、このコラム執筆時点では結果と株価の反応はわかっていませんが、日本時間の16日の早朝には英国議会によるEU離脱案の採決が行われる予定となっており、採決の結果にかかわらず東京市場での株価の方向を確認しつつ、どちらの窓を埋めることになるのかを売買判断に役立てるようにしたいところです。