東京市場まとめ

1.概況

本日の日本市場はダウ平均が1,086ドル高となるなど米国市場の急反発を受けて大幅続伸となりました。日経平均は379円高の19,706円でスタートすると買い気配の銘柄が寄り付くなか上げ幅を広げ20,000円の大台を回復しました。

773円高の20,100円で一旦上値を押さえられると20,000円を割り込んで10時前には上げ幅を240円近く縮めましたが、まもなくして持ち直すと再び20,000円を回復しじりじりと上げ幅を広げる展開となりました。14時20分過ぎに884円高の20,211円まで買われた日経平均はその後やや上げ幅を縮めたものの結局750円高の20,077円で取引を終えています。この結果、日経平均の上げ幅は今年最大となっています。

こうしたなか新興市場も大きく上昇し、東証マザーズ指数と日経ジャスダック平均がともに続伸となり、東証マザーズ指数は6.6%高となっています。

2.個別銘柄等

全面高の展開となるなか日経平均採用銘柄は225銘柄全てが上昇しました。そのなかでも原油価格の大幅上昇を受けて石油関連銘柄の上昇が目立ちました。千代田化工建設(6366)が10.1%高となったうえ、日揮(1963)も6.3%高となりました。石油元売りも高く昭和シェル石油(5002)とJXTGホールディングス(5020)がともに8.1%高となりました。大手商社も買われ丸紅(8002)が7.0%高、三井物産(8031)が6.3%高、三菱商事(8058)も5.8%高となっています。

さらに米国の主要半導体企業で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が大きく上昇したこともあってSUMCO(3436)やアドバンテスト(6857)も買われ、SUMCOが6.4%高、アドバンテストが5.3%高となりました。そのほかの日経平均採用銘柄で上昇が目立ったのが、サイバーエージェント(4751)や資生堂(4911)、ヤマトホールディングス(9064)、いすゞ(7202)で、サイバーエージェントが9.2%高となったほか、資生堂とヤマトホールディングス、いすゞも7%を超える上昇となっています。

日経平均採用銘柄以外で材料がでたところでは、ホシザキ(6465)が四半期報告書を提出したことで一時ストップ高となりました。販売子会社の不適切な取引に絡んで四半期報告書の提出期限を再延期したことで27日までに提出できなければ上場廃止となる見込みでしたが、四半期報告書が提出できたことで上場廃止が回避されることになり買いを集めました。引けは14.5%高となっています。

VIEW POINT: 明日への視点

ダウ平均が過去最大の上げ幅をみせるなど米国市場の急反発を受けて本日の日経平均は750円高となり20,000円の大台を一気に回復しました。明日の大納会も今晩の米国市場次第となりそうですが、続伸で今年最後の取引を終えたいものです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)