東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は132円高の2万1506円と反発しました。TOPIXやJPX日経400も上昇しましたが日経平均が0.6%上昇したのに対し、TOPIXは0.1%高、JPX日経400は0.3%高とそれぞれ小幅な上昇にとどまっています。東証2部指数と新興市場のマザーズ指数は下落し、マザーズ指数は3.2%の大幅安となっています。東証規模別株価指数は大型株が0.3%高、中型株が0.2%高と上昇したのに対し小型株は0.8%安と下落しています。先週末の米国市場で主要指数が大幅安となりましたが、日経平均は16円高の2万1391円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後に小幅なマイナスに転じる場面がありましたがすぐに切り返すと急速に上げ幅を広げてまもなく188円高と1日の高値をつけました。日経平均はその後も堅調に推移し前場を162円高で終えました。日経平均は後場に入ると高値圏で狭い値幅での推移となり結局132円高で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆651億円と9月10日以来の低水準となっています。東証33業種は電気・ガス業、陸運業、不動産業など17業種が上昇しました。一方で石油石炭製品や鉱業、機械など16業種が下げています。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は上昇した銘柄が多くなりました。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)や任天堂(7974)、ユニー・ファミマ(8028)、トヨタ自動車(7203)、ファーストリテイリング(9983)、三菱UFJ(8306)、三井住友(8316)が上昇しました。一方で武田薬品(4502)、ホシザキ(6465)、ソニー(6758)が下落しました。中でもホシザキは第3四半期報告書を期限までに提出できない見込みであると発表し東証から監理銘柄に指定されたことを受け、今後の上場廃止リスクが嫌気され14%超の大幅安となっています。その他材料が出たところでは日本ハム(2282)が4.5%の大幅高となりました。自社株買いと償却を発表したことが好感されました。ソーシャルショッピングサイトの運営などを手がけるエニグモ(3665)は先週末に発表した第3四半期決算が非常に好調だったことを受けストップ高となっています。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は132円高と反発しましたがTOPIXは小幅な上昇にとどまりマザーズ指数は大幅安と引き続きマーケットはあまり良い状況とはなっていません。今週は18日から19日にかけて行われる連邦公開市場委員会(FOMC)が最大の注目材料です。今回の会合で利上げが行われることは既定路線となっていますが、来年以降の金利見通しに変化が起きるか注目されています。また、19日にはソフトバンクグループ傘下の携帯子会社ソフトバンク(9434)が上場を予定しています。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)