東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は177円高の2万1678円と反発しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数も上昇しましたが新興市場のマザーズ指数は小幅に下げています。昨日の米国市場でダウ平均が一時800ドル近く下落したものの持ち直し終値では小幅な下落にとどまったことを受け、日経平均は142円高の2万1643円と反発して寄り付きました。日経平均は寄り付き直後に上げ幅を230円超まで広げましたが市場の警戒感は強くその後横ばい近辺まで上げ幅を縮めました。前場を22円高で終えた日経平均ですが後場寄りから再び上げ幅を広げるとその後は堅調な展開となり結局177円高で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆5406億円となりました。東証33業種は小売業やサービス業、陸運業など内需ディフェンシブセクターを中心とした21業種が上昇した一方で石油石炭製品、鉱業などの12業種が下げています。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が2%強下げたほか、武田薬品(4502)、トヨタ自動車(7203)、三菱UFJ(8306)、三井住友(8316)がいずれも下げています。一方で任天堂(7974)、ファーストリテイリング(9983)、ソニー(6758)、キーエンス(6861)、NTT(9432)が上昇しました。その他材料が出たところでは、NEC(6701)が1.7%高としっかりでした。日本政府がファーウェイ製品やZTE製品を政府調達から排除すると報じられたことを受け代替需要期待から買われました。一方でファーウェイが主力販売先の1つのため業績に悪影響を受ける可能性があると大手証券が指摘した古河電工(5801)は5.3%の大幅安となりました。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均はダウ平均が終値では小幅な下げにとどまったことから反発しました。ただ上昇業種がディフェンシブセクターであることからわかる通り、まだまだマーケットの警戒感は強いようです。今夜は22時半に米雇用統計が発表され注目されます。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)