【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 25286.49 ▼100.69 (11/13)
NASDAQ: 7200.875 △0.006 (11/13)
1.概況
米国市場は原油価格の下落が相場の重石となるなかで高安まちまちとなりました。ダウ平均は65ドル安でスタートすると193ドル安まで下げ幅を広げましたが、その後切り返すとプラスに転じ一時は123ドル高まで買われました。しかし、買いが続かず午後に再びマイナスになると取引終盤には180ドル安程度まで下落しました。引けにかけてやや持ち直したダウ平均は結局100ドル安の25,286ドルで取引を終え3日続落となっています。また、S&P500株価指数も4ポイント安の2,722ポイントと4日続落となりました。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は0.006ポイント高の7,200ポイントと4日ぶりに小幅に反発しほぼ横ばいとなっています。
2.経済指標等
10月の米財政収支は1000億ドルの赤字となり市場予想と一致しています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーやヘルスケア、生活必需品などの6業種が下げ、エネルギーは2%を超える下落となりました。一方で金融や資本財・サービス、公益事業などの5業種が上げています。
4.個別銘柄動向
原油価格の下落を嫌気してエクソンモービル(XOM)が2%以上下げダウ平均構成銘柄で下落率トップとなったほか、シェブロン(CVX)も2%近く下げています。また、ボーイング(BA)も2%を超える下落となりました。旅客機737MAXに搭載された最新の飛行管制システムについて潜在的な危険性を航空会社などに周知していなかったと報じられるなか、10月下旬に墜落したインドネシアのライオン航空機事故との関連を懸念した売りが出ました。さらに食肉加工最大手のタイソン・フーズ(TSN)も決算で売上高が市場予想に届かなかったことで5%を超える下落となっています。一方で傘下の石油サービス会社ベーカー・ヒューズ(BHGE)株の一部売却を発表したゼネラル・エレクトリック(GE)が8%近く上げています。画像処理半導体大手のエヌビディア(NVDA)も投資判断の引き上げを受けて5%以上上昇しています。
5.為替・金利等
長期金利は0.04%低い3.14%となりました。ドル円は113円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は昨日の米国市場が高安まちまちとなったことから小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか本日は寄り付き前の8時50分に7-9月期のGDPが発表される予定です。2四半期ぶりのマイナス成長が見込まれており注目されます。また、取引時間中の11時には中国で多くの経済指標が発表される予定で中国市場の反応もポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)