東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は344円安の2万1898円と反落しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数も下落しましたが新興市場のマザーズ指数は1.7%高と上昇しています。先週末の米国市場で主要指数が下落したことや先週金曜日に500円を超える大幅高となっていた反動もあり、日経平均は241円安の2万2002円で寄り付きました。日経平均はしばらくは寄り付きの水準近辺で推移しましたが、10時半過ぎに下げ幅を広げると一時は377円安まで下落しました。その後やや下げ幅を縮めて前場を258円安で終えた日経平均は後場に入ってもマイナス圏での推移が続きました。引けにかけてやや下げ幅を広げた日経平均は結局344円安の2万1898円と1日の安値圏で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆6280億円となりました。東証33業種は空運業と建設業の2業種のみが上昇し残る31業種は下落しました。中でも石油石炭製品、その他製品、卸売業の3業種が2%を超える下げとなったほか化学やその他金融業、ガラス土石製品も1%台後半の下げとなっています。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は下げた銘柄が多くなりました。10月の国内ユニクロの既存店売上高が前年同月比10%減と冴えなかったファーストリテイリング(9983)が売買代金トップの商いを集めて4.8%の大幅安となりました。その他にも任天堂(7974)、ソニー(6758)、三菱UFJ(8306)、トヨタ自動車(7203)、ファナック(6954)、村田製作所(6981)がいずれも下落しました。一方でソフトバンクグループ(9984)、KDDI(9433)、キーエンス(6861)が小幅に上昇しています。その他材料が出たところでは、スポーツ用品メーカーのアシックス(7936)が14%の大幅安となりました。7-9月の決算が前年同期比減収減益でさえなかったほか、今期の業績予想を大幅に下方修正したことが嫌気されました。お昼休みの時間帯に決算発表を行ったユニ・チャーム(8113)が1.2%高としっかりでした。第3四半期決算が堅調だったほか、自社株買いを発表したことが好感されました。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は先週末に500円を超える大幅高となっていたこともあり反落しました。今週は米国時間6日に米大統領選が行われます。現在は上院下院とも多数派はトランプ大統領の属する共和党ですが、選挙の結果次第ではどちらかの院または両方の院で民主党が多数派となり、いわゆる「ねじれ現象」が起きる可能性があります。そうなると政策面の滞りなどが意識され米国経済や米国株にネガティブに作用するリスクが意識される可能性がありそうです。また、引き続き日本企業の決算発表も多数行われます。本日の大引け後にはソフトバンクグループが決算発表を行いました。明日のマーケットの反応が注目されます。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)