東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は84円安の2万1184円と続落しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。中でもマザーズ指数は3%近い大きな下げとなっています。昨日の米国市場で主要指数が大幅に反発したことを受け、日経平均は172円高の2万1440円と反発して寄り付きました。日経平均は寄り付き後に上げ幅を200円超まで広げましたがその水準が1日の高値になると徐々に上げ幅を縮めました。10時半過ぎにマイナスに転じた日経平均は再びプラス圏に戻す時間帯もありましたが、結局前場を47円安と小安く終えました。日経平均は後場寄りから大きく下げ幅を広げるとまもなく2万1000円の節目を割り込み、296円安の2万971円と1日の安値をつけました。その後急速に値を戻し再度プラス圏に浮上する場面もありましたがその後再びマイナスに転じて結局84円安で取引を終えました。東証1部の売買代金は3兆1857億円となりました。東証33業種はパルプ・紙、輸送用機器、ゴム製品、陸運業など14業種が上昇しました。一方でサービス業や精密機器、その他製品など19業種が下げています。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が2%近く下げたほか、任天堂(7974)、ソニー(6758)、キヤノン(7751)、東海カーボン(5301)、キーエンス(6861)が下落しました。中でもキヤノンは7-9月期が前年同期比減収減益で冴えなかったことに加え通期の業績予想を下方修正したことが嫌気され6%近い大幅安となっています。一方でファーストリテイリング(9983)、トヨタ自動車(7203)がともに2%超上昇したほか、三菱UFJ(8306)や三井住友(8316)も堅調でした。材料が出たところでは、中間期の業績予想を上方修正したぐるなび(2440)が2.1%高としっかりでした。同じく中間期や通期の業績予想を上方修正したタカラトミー(7867)も5.7%の大幅高となっています。

VIEW POINT: 明日への視点

一時は上昇していた日経平均ですが結局続落しました。ダウ平均が400ドル超上げた中での続落と、日本市場のセンチメントが大きく悪化していることがわかります。来週は決算発表が本格化するためそれらの個別材料とともに、引き続き米国や中国の動向をにらみながらの展開となりそうです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)