【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 24984.55  △401.13 (10/25)
NASDAQ: 7318.34  △209.94 (10/25)

1.概況

米国市場はマイクロソフト(MSFT)やビザ(V)などの良好な決算を好感して大幅反発となりました。ダウ平均は153ドル高でスタートすると一日を通して大きく上げ幅を広げる展開となり取引終盤に520ドル高まで買われました。引けにかけてやや上げ幅を縮めたダウ平均ですが結局401ドル高の24,984ドルで取引を終え4日ぶりの反発となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も209ポイント高の7,318ポイントと3日ぶりに反発し3%近い上昇となりました。

2.経済指標等

9月の米耐久財受注額は前月比0.8%増となり市場予想を上回りました。一方で民間設備投資の先行指標となる非国防資本財から航空機を除いたコア受注は0.1%減となり増加を見込んでいた市場予想を下回っています。先週一週間の米新規失業保険申請件数も前週比5000件増の21万5000件となり市場予想を上回る悪化となりました。9月の米中古住宅販売仮契約指数は前月比0.5%上昇しています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち10業種が上げ、一般消費財・サービスと情報技術が3%を超える上昇となったほか、通信サービスも2%以上上げています。一方で公益事業が下げ1%を上回る下落となりました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中23銘柄が上げました。なかでも決算が市場予想を上回る増収増益となったマイクロソフトが6%近く上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなったほか、同じく市場予想を上回る決算を発表したビザも5%近く上げています。さらにインテル(INTC)も4%以上上げたうえ、シスコシステムズ(CSCO)とユナイテッドヘルス・グループ(UNH)も3%を超える上昇となりました。インテルは取引終了後に発表した決算が市場予想を上回る増収増益となったうえ、通期の見通しを上方修正したことから時間外で一段高となっています。ダウ平均構成銘柄以外では、最終損益が8四半期ぶりに黒字に転じた電気自動車のテスラ(TSLA)が9%余り上げています。ツイッター(TWTR)も決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったことから急伸し15%以上上げています。グーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)も前日に5%余り下げた反動もあって4%以上上げましたが、取引終了後に発表した決算で売上高が市場予想を下回ったことから時間外で大きく下げています。同じく取引終了後に決算発表を控えていたアマゾン・ドット・コム(AMZN)も7%余り上昇しましたが、こちらも決算で売上高が市場予想に届かなかったことから時間外で大きく下落しています。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%高い3.11%となりました。ドル円は112円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて大きく上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか昨日に800円以上下落した日経平均がどこまで昨日の下げを取り戻せるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)