東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は82円高の2万2614円と3日ぶりに反発しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。先週末の米国市場で主要指数が高安まちまちとなり支援材料に乏しい中、日経平均は157円安の2万2374円と続落して寄り付きました。日経平均は寄り付き後も下げ幅を広げると9時半過ぎに260円安と1日の安値をつけました。日経平均はその後切り返すと上海総合指数が上げ幅を広げたことも追い風となり徐々に下げ幅を縮めて前場を69円安で終えました。日経平均は後場寄りからプラスに転じるとまもなく140円高と1日の高値をつけました。その後も一貫してプラス圏で推移した日経平均は結局82円高と小幅に反発して取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆1009億円とやや低水準となりました。東証33業種は鉱業や食料品、水産・農林業、その他金融業など23業種が上昇しました。一方で石油石炭製品や医薬品、精密機器など10業種が下げています。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)や任天堂(7974)、トヨタ自動車(7203)、ソニー(6758)、KYB(7242)、武田薬品(4502)が下落しました。一方でファーストリテイリング(9983)、三菱UFJ(8306)、資生堂(4911)、東京エレクトロン(8035)が上昇しました。その他材料が出たところでは、台湾で発生した電車脱線事故の車両を日本車輌製造(7102)が製造したと報じられたことを受け同社は7%超の大幅安となりました。また、今期の業績予想を下方修正した川崎重工業(7012)も9%超の大幅安となっています。一方でトランプ大統領が中距離核戦力全廃条約からの離脱を表明したことが刺激となり、防衛機器の製造などを行う石川製作所(6208)が12%近い大幅高となりました。

VIEW POINT: 明日への視点

一時は260円安まで下げた日経平均ですが、切り返して反発と底堅さを示しました。まだまだ安心はできない状況ですが、徐々に下値を確認しつつあるのかもしれません。今週はいよいよ日本企業の決算発表が始まります。25日木曜日はエムスリー(2413)、野村総合研究所(4307)、日立建機(6305)、キヤノン(7751)など、26日金曜日は信越化学工業(4063)、日立製作所(6501)、オリックス(8591)などの決算発表が特に注目されそうです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)