東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は36円高の2万3506円と小幅に反発しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数、新興市場のマザーズ指数と主要指数は総じて小幅に上げています。昨日の米国市場で主要指数は高安まちまちでしたが、昨日日経平均が300円以上下げていたことから本日は69円高の2万3538円と小幅に反発して寄り付きました。
日経平均は寄り付き後に上げ幅を120円近くまで広げましたが引き続き金利上昇への警戒感も根強いのか、急速に上げ幅を縮めて昨日の終値近辺まで押し戻されました。その後小幅なプラス圏で推移していた日経平均ですが、11時頃からマイナスに転じると前場を61円安で終えました。後場寄りからさらに下げ幅を広げてまもなく95円安と1日の安値をつけた日経平均はその後は徐々に値を戻し再びプラスに転じました。しばらく昨日の終値近辺でもみ合った日経平均ですが、結局36円高と小幅に反発して取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆6330億円となりました。東証33業種は鉱業や水産・農林業、その他金融業、電気・ガス業など24業種が上昇しました。一方で化学やパルプ・紙、情報・通信業など9業種が下げています。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が5%超の大幅安となったほか、任天堂(7974)、トヨタ自動車(7203)、ファナック(6954)、キーエンス(6861)が下げています。ソフトバンクグループはオフィスシェア事業を手がける米ウィーワーク社に最大200億ドル規模の追加出資を行うと報じられましたが、株価をここまで下げるような悪材料には思えずやや不可思議な大きな下げとなりました。
一方でファーストリテイリング(9983)、三菱UFJ(8306)、東海カーボン(5301)などが上昇しました。東海カーボンはカーボンブラック全品種を11月から値上げすると発表したことが好感されたようです。その他材料が出たところでは、9月の既存店売上高が前年同月比2.2%増と堅調だったすかいらーくホールディングス(3197)は1.9%高としっかりでした。また、関東圏で食品スーパーを展開するエコス(7520)は好調な第2四半期決算を好感して12%超の大幅高となっています。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は小幅に反発したものの一時の勢いは失っています。今週は米国市場や金利動向をにらみつつ2万3500円近辺で踏みとどまることができるかが焦点となりそうです。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)