東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は323円高の2万4120円と大幅に反発しました。日経平均は取引時間中に1991年11月以来約27年ぶりの高値をつける場面もありました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日の米国市場で主要指数が上昇したこと、ドル円が113円台まで円安に振れたことを受け日経平均は283円高の2万4080円と大幅に反発して寄り付きました。日経平均は寄り付き後にやや上げ幅を縮めましたが9時半頃からほぼ一本調子で上昇すると前場を405円高とほぼその時点の高値で終えました。日経平均は後場寄りに一段高となり489円高と1日の高値をつけました。その後はさすがに警戒感も出たのかやや上げ幅を縮めて推移した日経平均は結局323円高と大幅に反発したものの1月23日につけた終値ベースの年初来高値(2万4124円)を小幅に下回って取引を終えました。東証1部の売買代金は3兆1929億円となりました。東証33業種は情報・通信業、化学、パルプ・紙、その他製品、海運業など29業種が上昇しました。一方で空運業、繊維製品、不動産業、鉱業の4業種が下げています。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄はほとんどが上昇しました。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が5%近い大幅高となったほか、ソニー(6758)も4.5%高となりました。ファーストリテイリング(9983)、任天堂(7974)、トヨタ自動車(7203)、三菱UFJ(8306)、キーエンス(6861)、三井住友(8316)がいずれも上昇しました。一方でサッカーチームの町田ゼルビアを買収すると報じられたサイバーエージェント(4751)は0.7%安と小幅に下げています。その他材料が出たところでは、今期の業績予想を下方修正した吉野家ホールディングス(9861)が5.5%の大幅安となりました。一方でPR会社のベクトル(6058)は大手証券が「強気」の投資判断でカバレッジを開始したことが材料視され、7%の大幅高となっています。

VIEW POINT: 明日への視点

大幅高となり一時はバブル崩壊後の高値をつけた日経平均ですが、終値では年初来高値の更新にいたりませんでした。本日で9月相場が終了しました。日経平均は1ヶ月で5%強上昇しました。14日に長らく抜けられなかった2万3000円を突破するとその後は非常に勢いよく上昇しました。来週は10月1日の日銀短観に加え、ISM景況指数や雇用統計といった米国の重要経済指標が発表されるほか、2月・8月決算の日本企業の決算発表も本格化します。来週はこれらの材料をこなしながら目前に迫った高値更新を実現できるか注目されます。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)