表の見方について広木が動画(約12分)で解説しています。

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PORTFOLIO OVERVIEW(16 Oct 2017)

今週のFX-1はドルのネット・ロングを継続。ただし、サイズは先週の11%から4%へと縮小した。この水準では、ポートフォリオはドルについてほぼ中立と言える。

今週ドルのウェイトを落とした理由は成長要因による。週を通じてドルのグロースファクターは緩やかながら冴えないものが多かった。NY連銀製造業景気指数や小売売上高など、いくつかポジティブなものもあったが、貿易関連のデータなどネガティブなもののほうが多かった。

ロング側では先週と同じ通貨の顔ぶれでサイズもほとんど変更がない。ユーロと英ポンドが良好な経済データを背景にウェイトが上がり、円と北欧通貨が小幅にポジションを落とした。
ショート側では、カナダドルのショートを削減し、その分、豪ドルのショートに上乗せした。オーストラリアは成長加速要因を見出しにくくなっている。

IMFの年次総会では、世界経済が同期しながら回復しているものの、中期的なダウンサイド・リスクは残り、インフレの上昇は引き続き悲観的であるという強いコンセンサスを確認して閉会した。われわれの考えでは、IMFは経済成長とインフレについて弱気過ぎると思われる。われわれのモデルによれば、成長率もインフレもトレンドを上回って加速している。われわれのファクター分析に基づけば、世界の金融政策はおそらくIMFが述べた以上にタイトになるだろう。これは通貨にとってどのような意味合いを持つだろう?短期的には、FX-1はドルをロングする。しかし、経済成長とインフレが世界に拡大することは、最終的にドル安につながるものであろう。

DeepMacro

DeepMacro社は、ビッグデータ技術を利用して、自動的かつリアルタイムにグローバルなマクロ経済を観察・分析し、これを基にマーケットの分析を行う米国のリサーチ会社です。詳しくは、こちらをご覧ください。

DeepMacro FX-1 Strategy 通貨モデルの説明

概要

DeepMacro FX-1 Strategy 通貨モデルは、DeepMacro 社のグローバル・マクロ・システムに基づき、G10通貨についてシステマティックなポートフォリオ戦略を提供するものです。通貨の変動を説明する様々な要因を捉え、DeepMacro 社のリサーチ・システムの膨大なデータを、流動性が高く割安なポートフォリオに変換します。

キーファクター:

成長要因:

強い景気サイクルにある通貨を買い、弱い景気サイクルにある通貨を売ります。この判断は別のモデル体系であるDeepMacro 社の「Growth Factor」に基づきます。「Growth Factor」は主要国のビッグデータを含む経済成長に関するリアルタイム・インディケーターです。

キャリー:

高いキャリーの通貨を買い、低いキャリーの通貨を売ります。しかし、高キャリーは高リスクでもあります。したがって、リスクに見合うだけのキャリーが得られる場合のみ、このファクターによる投資判断を行います。

バリュエーション:

割安な通貨を買い、割高な通貨を売ります。経済理論では、高い生産性の伸び、高い輸出価格、大きな経常黒字の通貨は高くなることが示されています。このモデルのバリュエーション・ファクターはこれらの要因にもとづき割高・割安の判断をおこないます。

グローバル・リスク:

投資家のリスク回避姿勢が強まった時には、いわゆる「セイフ・ヘイブン(安全な寄港地)」通貨を買います。DeepMacro社では金融市場の価格に基づいて市場のリスク選好度を見積もっており、「グローバル・リスク・インディケーター(GRI)」を算出しています。GRIが点灯した場合、モデルは日本円、スイスフラン、米ドルなどへの買いを指示します。

ポジション調整:

モデルは対米ドルで9通貨のポジションを表示します。モデルは各通貨への集中度制限などリスク管理のルールを適用し、最適化を行った結果としてポートフォリオを構築します。