NYダウ: 24753.09  ▼58.67 (5/25)
NASDAQ: 7433.85  △9.43 (5/25)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
先週末の米国市場は原油価格の下落が重石となるなか小幅に高安まちまちとなりました。下落して始まったダウ平均は切り返すとプラスとなりましたが前日終値を小幅に上回ったところで上値を押さえられると再び下落に転じ取引終盤には123ドル安まで売られました。引けにかけてやや持ち直したダウ平均は結局58ドル安の24,753ドルと続落となりました。また、S&P500株価指数も6ポイント安の2,721ポイントと続落となっています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は9ポイント高の7,433ポイントと反発しています。

2.経済指標等
5月の米ミシガン大学消費者態度指数確報値は98.0と速報値から0.8ポイント下方修正され市場予想も下回りました。また、4月の米耐久財受注額も前月比1.7%減となり市場予想を下回りました。しかし、民間設備投資の先行指標となる非国防資本財から航空機を除いたコア受注は前月比1.0%増となり市場予想も上回っています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーや電気通信サービス、素材などの7業種が下げ、エネルギーは2%を超える下落となりました。一方で不動産や公益事業などの4業種が上げています。

4.個別銘柄動向
決算で1株利益が市場予想を下回ったギャップ(GPS)が急落し14%以上下げました。設計ソフトのオートデスク(ADSK)も業績の見通しが慎重と受け止められ4%を超える下落となっています。また、サウジアラビアとロシアのエネルギー相が会合し協調減産緩和を巡り協議したこと伝わったことで原油価格が下落しエネルギー関連株が売られました。シェブロン(CVX)が3%以上下げ、ダウ平均構成銘柄で下落率トップとなったほか、エクソンモービル(XOM)も2%近く下げ、この2銘柄でダウ平均を40ドル以上押し下げました。一方で原油安を受けて空運株が買われました。アメリカン航空グループ(AAL)とデルタ航空(DAL)が3%前後の上昇となっています。

5.為替・金利等
先週末の長期金利は0.04%低い2.93%となりました。ドル円は109円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
先週末の米国市場が小幅に高安まちまちとなったことから本日の日本市場も小動きでのスタートが予想されます。こうしたなかで日経平均が節目の22,500円を試すような動きがみられるかがポイントとなりそうです。また、トランプ米大統領が中止を表明した米朝首脳会談が開催される可能性が出てきたことでその動向も注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)