NYダウ: 25792.86  ▼10.33 (1/16)
NASDAQ: 7223.69  ▼37.38 (1/16)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
休場明けの米国市場は利益確定の売りに押され3日ぶりに反落となりました。決算への期待から184ドル高と大きく上昇して始まったダウ平均は節目の26,000ドルを上回ってさらに上げ幅を広げ282ドル高の26,086ドルまで買われましたが、その後利益確定の売りが出て急速に上げ幅を縮めると取引終盤にはマイナスに転じ一時は100ドル安まで売られる場面もみられました。結局ダウ平均は10ドル安の25,792ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も37ポイント安の7,223ポイントとなっています。

2.経済指標等
1月の米ニューヨーク連銀製造業景況指数は17.70と前月から低下し市場予想も下回りました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が下げ、エネルギーと素材が1%を超える下落となったほか、資本財・サービスも1%近く下げています。一方で不動産とヘルスケア、生活必需品が上げています。

4.個別銘柄動向
主力薬の併用療法が肺がん臨床試験で好結果を得たと発表したメルク(MRK)が6%近く上昇し、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。決算が市場予想を上回る増収増益だったユナイテッドヘルス・グループ(UNH)も2%近く上げ上場来高値を付け、メルクとユナイテッドヘルス・グループの2銘柄でダウ平均を50ドル以上押し上げています。一方で再保険事業での損失を嫌気した売りでゼネラル・エレクトリック(GE)が3%近く下げダウ平均構成銘柄で下落率トップとなったほか、ナイキ(NKE)とユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)も2%近く下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、投資判断の引き上げを受けて半導体のクアルコム(QCOM)が4%を超える上昇となっています。

5.為替・金利等
長期金利は0.01%低い2.53%となりました。ドル円は110円台半ばで推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株安に加え、ドル円が円高となっていることから本日の日本市場は下落してのスタートが予想されます。ドル円の動向に神経質な展開となりそうですが、こうしたなかで日経平均が5日移動平均線(昨日時点で23,763円)を維持できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)