NYダウ: 23430.33  △72.09 (11/20)
NASDAQ: 6790.71  △7.92 (11/20)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は連立協議が決裂したドイツの政局の不透明感から売りが先行した欧州株が上昇に転じたことを好感して反発しました。12ドル高でスタートしたダウ平均は一時100ドル高近くまで買われるなど一日を通して堅調に推移すると72ドル高の23,430ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も7ポイント高の6,790ポイントとなっています。

2.経済指標等
10月の米景気先行指標総合指数は前月比1.2%上昇し市場予想も上回りました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち電気通信サービスや金融、資本財・サービスなどの6業種が上げ、電気通信サービスは1%近く上昇しました。一方でヘルスケアや公益事業などの5業種が下げています。

4.個別銘柄動向
投資判断の引き上げを受けてベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)が2%近く上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなっています。一方でメルク(MRK)が2%近く下げダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。スイスの製薬大手ロシュが臨床試験中のがん免疫治療薬に肺がん治療で効果があったと発表したことで、メルクのがん免疫治療薬の販売が将来鈍る可能性が懸念されました。ダウ平均構成銘柄以外では、半導体のカビウム(CAVM)を60億ドルで買収することで合意したと発表したマーベル・テクノロジー・グループ(MRV)が事業拡大への期待から6%を超える上昇となっています。カビウムは買収価格にさや寄せする格好で11%近く上げ急伸しています。投資判断の引き上げを受けて自動車部品のデルファイ・オートモーティブ(DLPH)も3%を上回る上昇となっています。

5.為替・金利等
長期金利は0.02%高い2.36%となりました。ドル円は112円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は米国株高と円安を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の22,500円を回復できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)