NYダウ: 21783.40  ▼28.69 (8/24)
NASDAQ: 6271.33  ▼7.08 (8/24)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場はジャクソンホールでのイエレンFRB議長やドラギECB総裁の講演を控え様子見となりやすいなか小幅に続落となりました。朝方に60ドル高近くまで上昇したダウ平均ですが、しばらくしてマイナスに転じるとその後は前日終値を挟んで小幅に揉み合う展開が続きました。結局ダウ平均は28ドル安の21,783ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も7ポイント安の6,271ポイントとなっています。

2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比2千件増の23万4千件となりましたが、市場予想ほどは悪化しませんでした。一方で7月の米中古住宅販売件数は年率換算で前月比1.3%減の544万戸となり市場予想も下回っています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちヘルスケアのみが上げました。一方で生活必需品や資本財・サービス、電気通信サービスなどの10業種が下げ、生活必需品は1%を超える下落となっています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではシスコシステムズ(CSCO)が1%高となったほか、メルク(MRK)も1%近く上げています。一方でウォルマート・ストアーズ(WMT)が2%安となっています。ダウ平均構成銘柄以外では、四半期決算が市場予想を上回る減収減益となった食品大手のホーメル・フーズ(HRL)が大幅安となりました。また、市場予想を上回る決算を受けて総合小売り大手のシアーズ・ホールディングス(SHLD)と宝飾品大手のティファニー(TIF)は一時大幅高となりましたが、買いが続かずともに小幅に下げて取引を終えています。1ドルショップを展開するダラー・ツリー(DLTR)は決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったことで大幅高となっています。

5.為替・金利等
長期金利は0.03%高い2.19%となりました。ドル円はやや円安に振れ109円台半ばで推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場が小幅な下落に止まるなかドル円が円安となっていることから本日の日本市場は上昇してのスタートが予想されます。今晩にジャクソンホールでのイエレンFRB議長やドラギECB総裁の講演を控えているうえ、本日は北朝鮮の先軍節で地政学リスクも意識されやすく様子見となりやすいなかで日経平均が上値を伸ばすような展開となるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)