NYダウ: 22048.70 ▼36.64 (8/9)
NASDAQ: 6352.33 ▼18.13 (8/9)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は北朝鮮リスクが引き続き意識され小幅に続落となりました。63ドル安と下落して始まったダウ平均はその後も軟調に推移すると取引終盤に90ドル安近くまで売られ節目の22,000ドルを小幅に割り込む場面もみられましたが、引けにかけて下げ幅を縮め結局36ドル安の22,048ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も18ポイント安の6,352ポイントとなっています。
2.経済指標等
4-6月期の米労働生産性指数速報値は年率換算で前月比0.9%上昇し市場予想を上回っています。しかし、単位労働コストは年率換算で前月比0.6%増に止まり市場予想を下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちヘルスケアや素材、生活必需品などの6業種が上げました。一方で公益事業や一般消費財・サービスなどの4業種が下げ、資本財・サービスは変わらずとなっています。
4.個別銘柄動向
ウォルト・ディズニー(DIS)が4%近く下げ、ダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。決算が市場予想を下回ったうえ、2018年からスポーツと映画の有料配信サービスを始めると発表し、動画配信事業参入に伴う多額の投資が目先の利益を圧迫するとの見方から売りがかさみました。また、ウォルト・ディズニーが映画の提供を打ち切ると発表したことで動画配信のネットフリックス(NFLX)が下げています。さらに決算で1株利益の見通しが市場予想を下回った旅行予約サイトのプライスライン・グループ(PCLN)が大幅安となったほか、決算で1株利益が市場予想に届かなかったオフィス用品のオフィス・デポ(ODP)が急落しています。一方、決算は減収減益だったものの、北米の既存店売上高が市場予想を上回ったハンバーガーチェーンのウェンディーズ(WEN)が大幅高となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.02%低い2.24%となりました。ドル円は引き続き110円近辺で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場は続落となったものの小幅な下げに止まったことから本日の日本市場は小幅に反発してのスタートが予想されます。ドル円が引き続き110円近辺で推移するなか日経平均が上値を伸ばすような展開となるかがポイントとなりそうです。また、本日は決算発表がピークを迎え500社を超える企業が決算を発表する予定です。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)