NYダウ: 20837.37  ▼44.11 (3/14)
NASDAQ: 5856.82  ▼18.97 (3/14)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は原油安が重石となり下落しました。取引開始後しばらくして95ドル安まで売られたダウ平均はその後下げ幅を縮めたものの、一日を通して軟調に推移すると結局44ドル安の20,837ドルと続落して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も18ポイント安の5,856ポイントと反落となっています。

2.経済指標等
2月の米卸売物価指数(PPI)は前月比0.3%上昇し市場予想を上回りました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち一般消費財・サービスを除く10業種が下げました。そのなかでもエネルギーが1%を超える下落となったほか、資本財・サービスも1%近く下げています。

4.個別銘柄動向
原油価格の下落を受けてシェブロン(CVX)やエクソンモービル(XOM)が売られ、シェブロンは2%近く下げダウ平均構成銘柄で下落率トップとなっています。また、ゼネラル・エレクトリック(GE)とデュポン(DD)も1%前後の下げとなっています。一方でウォルマート・ストアーズ(WMT)とナイキ(NKE)が1%以上上げたほか、投資判断と目標株価の引き上げを受けてウォルト・ディズニー(DIS)も堅調でした。ダウ平均構成銘柄以外では、物言う株主として知られる著名投資家が保有株を売却したとの報道を受けてカナダの製薬大手バリアント・ファーマシューティカルズ・インターナショナル(VRX)が10%安と急落しています。さらに米北東部を中心に大雪で欠航が相次いだことからアメリカン航空(AAL)やデルタ航空(DAL)などの航空株が下げています。

5.為替・金利等
長期金利は0.02%低い2.60%となりました。ドル円は114円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は買い材料に乏しいことから軟調なスタートが予想されます。こうしたなか米FOMCやオランダ議会選挙などの重要イベントを明日に控え売り一巡後は様子見となりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)