日経平均の年初来高値は5/28に付けた20,655円。現在は調整が続いており、25日移動平均線(20,284円、6/17現在)を割り込む展開となりました。6/10安値(20,016円)を下回れば、年初来高値から二段下げ目に突入することになり、一段安への懸念が高まります。下値の目安は、75日移動平均線(19,741円、6/17現在)や3/23高値19,778円処となります。当面の上値メドとしては、3/23高値を起点としたもみ合い期間の最大値幅となる4/23高値(20,252円)~5/7安値(19,257円)までの下げ幅(995円)を、その中値から上げた20,750-20,770円処。2000年4月高値20,833円が挙げられます。
 
さて、月足のローソク足でみると、5月までの上昇で5カ月連続の陽線となりました。昨年12月の陰線を除くと8カ月連続となり、その間の上昇幅は5,000円程度と、さすがに過熱感が意識される水準です。6月の月初からの動きは、5月の陽線のレンジ内で推移する陰線を形成しています(6/17現在)。このまま月末まで5月のレンジ内の動きにとどまれば、6月は高値圏に出現する「はらみ足」となります。はらみ足でも、「陽線」に「陽線」がはらむ足は、もはや「伸力乏しい証拠」で売りサインとなりますが、「陽線」に「陰線」がはらむ足は、次線(7月)の方向で決まるとされています。つまり、陽線ならまだ上、陰線なら相場反転となります。

ただ、ほとんどの大口投資家がたくさん持っている、トヨタ自動車のチャートが二番天井を形成しそうな雰囲気に近く、少し嫌な感じです。やはり、「セル・イン・メイ(5月に株を売れ)」だったことが示されることになるのでしょうか。 20150618_DZH_graph.jpg

東野幸利
株式会社DZHフィナンシャルリサーチ

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