あす13日はマーケットにかかわるいろんなイベントがありますね。相場の分岐点となりえる「先物・オプションSQ算出」、「中国5月の経済統計」、「黒田日銀総裁の会見」などもあり、イベントが重なります。「13日の金曜日」であることや「満月」でもあります。週明けの相場の流れに変化が起きるでしょうか?
相場が一段高に向かうかは、6月末ごろに公表される成長戦略が海外投資家にどのように評価されるかがポイントです。外枠がマスコミを通じて報道されてきており、内容に失望するような動きが出る可能性も否定できない。

ダウ平均のアノマリーにも注意です。直近20年間(1994-2013)の月間平均騰落率をみると、6月は-0.8%と8月(-1.04%)に次いで12カ月中でワースト2位。米地区連銀経済報告では経済が緩やかに拡大しているとの認識が示され、米5月雇用統計の結果を好感し、ダウ平均は3月以降の高値をつないだ上値抵抗線をブレークしました。米長期金利の急上昇などがリスク要因として台頭する可能性があり、6月後半は反動安などが予想されます。東京市場は米国株安と円安材料が綱引きし、6月後半に向けて日柄調整色が強い展開が予想されます。

日経平均株価の一目均衡表では、三役好転に加え、遅行スパンが抵抗帯を上回ったことが一段高への期待の根拠です。一方、3/7高値(15,312円)や4/3高値(15,164円)付近でもあり、上昇一服感が強まりやすいところ。雲下限が下落局面に入っており、その動きに準じて株価も調整が続くシナリオは十分に考えられます。ただ、そのケースでも、3/7高値を起点とした右肩下がりの下値支持線上までの揺り戻しが押しの限界水準でしょう。基準線の上昇が伴ってくる6月下旬や7月上旬に生じる雲のネジレのあたりから、再び反発基調を強める展開が想定されます。移動平均線で言いますと、100日移動平均線が上昇に転じる日柄が経過するまでの調整、と割り切ることが必要ですね。上値メドは上方のマド埋め(15,690円)~12/3高値(15,794円)前後などが考えらます。

一方、米ダウ平均の上値メドは、下の図表の通りです。もみ合い相場の最大値幅1,204ドル(12/31高値~2/3安値)を、もみ合い相場の均衡水準①(16,065ドル~16,097ドル)から同値幅上げた17,269ドル~17,301ドル、均衡水準②(15,918ドル~15,974ドル)から同値幅上げた17,122ドル~17,178ドルです。

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東野幸利

株式会社DZHフィナンシャルリサーチ

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