2025年は乙巳(きのとみ)の年

巳年の日経平均株価は戦後4勝2敗の成績

2025年は十干では乙(きのと)、十二支では巳(み)にあたるため、乙巳の年です。乙巳は財運に恵まれて富が巡りやすい、との言い伝えがあるそうで、辰年に続く景気の上昇期待で株価が上昇しやすいといわれています。巳年の日経平均株価は戦後4勝2敗の成績(以下参照)で、最高はアベノミクス相場の初期である2013年の+56.7%。さらにバブル期の最高値をつけた1989年も巳年でした。

1953年:+4.2%
1965年:+16.6% 乙巳(きのとみ)
1977年:-2.5%
1989年:+29.0%
2001年:-23.5%
2013年:+56.7%

西暦末尾が「5」の年の日経平均株価は戦後負けなし

一方、西暦末尾が「5」の年の日経平均株価は戦後負けなしの成績であり、平均で+16.3%となっています(以下参照)。

1955年:+19.6%
1965年:+16.6%
1975年:+14.2%
1985年:+13.6%
1995年:+0.7%
2005年:+40.2%
2015年:+9.1%

経営者が占う日経平均の年間予想は水準が近い結果に

1月1日付けの日本経済新聞では、毎年恒例の経営者が占う2025年の株価と題し、各トップの日経平均の年間予想が掲載されていました。それぞれの高値予想を単純に平均すると44,450円でしたが、全体のばらつきが小さく(水準が近い)、面白くない結果となりました。

しかし、大勢の見方や予測が一致する水準(衆目の一致する所)は当たらないともいわれます。これは「目標に近づけば売りたくなるから実際には届かない」「逆に目標を超えると一段高への期待から買いが膨らみさらに上昇する」という理屈です。そのような発想に基づけば、2024年7月につけた史上最高値(42,224円)を更新してもあまり伸びないか、逆に5万円台をみることがあるかもしれません。

2023年の日経平均は約28%上昇し、2024年は約19%上昇した

日経平均は2024年、史上最高値から8月の急落によって10,760円程度のスピード調整を強いられました。次に、史上最高値を更新した場合の倍返しの期待値は53,000円程度となります。2023年は約28%上昇し、2024年は約19%上昇しました。2年続けて大幅高となれば3年目も上昇が続く、筆者の感覚では奇数好きの相場にはありえそうです。

干支や西暦末尾のアノマリーは、あくまでもその年だけをみた過去の勝率やパフォーマンスの結果に過ぎず、過信は禁物です。しかし、確かに上昇トレンドは続いていて、米国株のようにトレンドはどこまで続くかわかりません。所詮、相場は需給で決まるものであり、過去からの値動きに続く、今のトレンドを重視すべきです。もし、日経平均が5万円になったとしても、それを正当化する理由が出てくるでしょう。